昨年は何故か2回、尾道市瀬戸田にある向上寺を訪れている。
広島県に残された、数少ない国宝の建造物を堪能した。
瀬戸内しまなみ海道の開通によって、利用者が激減した海路を使って参詣する。
予想されたとおり、三原港からの乗船客は、我々一行以外は一名のみ。
少々の登りに息を弾ませた処が山門。
参道から振りかえってみる山門、古刹の風情が漂っていてお気に入り。
本堂前から振り仰ぐと、そこに国宝三重塔が聳える。
なんと!塔へ向かう階段の登り口に賽銭箱が設置されている。
境内が狭いため塔の全貌は納め難く、標準レンズではこれが精一杯!
この写真で各重に“華頭窓(火灯窓)”があることを、確認して見てほしい。
一重は入り口の左右に(写真では片側のみ確認できる)、二・三重は中央に配されている。
一重の桟唐戸と、左右に配置された華頭窓(火灯窓)が美しい。
窓枠内に連子格子が嵌めてあり、古式の華頭窓が確認できる。
この面から、禅宗様式の特徴がはっきりと見てとれる。
二重の華頭窓と思われる部分をアップで見ると、枠の内側に格子は無く、板面に華頭枠が取り付けられている。
更に左右には連子格子の窓が配されており、一重とは逆の造りとなっている。
このような窓を見るのははじめて…疑問が湧いた
この事を地元瀬戸田の“ボランティアガイドSさん”にお尋ねしたところ、この度明確な回答を頂いた。
皆さん!御存知でしたか?