みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

炎の色

2015-12-15 16:45:33 | 暮らし
当庵の暖房の主役は灯油ストーブで、コロナの石油ファンヒーター。今朝、点火操作したときに発生音を異様に感じた。14年前に16800円で購入し愛用してきたが、買い替え時と判断した。

庵内でも重ね着して出来るだけ暖房に頼らず、暖房時の設定温度も(来客のときは別として)高くて15度ぐらいに抑えてきたから、この石油ファンヒーターの使用頻度は一般家庭に比べると相当に低いだろう。それでも14年間の経過は諸機能の劣化を齎しただろう。

愛車で30分弱のケーズデンキへ行き、アラジン(日本エーアイシー株式会社)の石油ストーブを購入した。消費税込みで1万円(端数を値引きしてくれた)。ファンヒーターは便利だったけれど、3.11大震災時の停電の経験で電気に頼る暮らしの危うさを痛感したので、電気コード不要を大前提に選んだ。電子点火方式で乾電池を使うが、乾電池が無くてもマッチ等で点火することも出来る。

暖房出力は2.40kWで、木造家屋なら7畳までが適室。展示販売されていた同種のストーブの中では最小型だった。小さい当庵にはバランス上も小型がいいし、暖め過ぎるつもりもないから。そして加齢による体力の衰えも自覚している。油タンク容量が、今までのファンヒーターは5Lで満タンにすると腰痛の身に負担感があった。新しいのは3.2L。給油の手間は増えるけれど、老体に優しい方が良い。

今日はあまり寒くないけれど、早速試してみた。点火後数分で燃焼筒が赤熱してくる。燃焼筒全体が炎の色になったとき、私の心も炎の色になったような感覚があった。理屈の介在しない喜びの感覚だった。炎が見えるストーブのこんな効果を、一般論としては私も知っていたが、今回の体感には不可思議なものがあった。人類と火との永い歴史の反映だろうか。