とにかく全ての幸運という幸運を、
かき集めるだけかき集めて俺は
なにかひとつの形を作れないか、と考えてたんだ。
雨上がりの路上はまるで、
細かい金剛石をめいっぱいばらまいたみたいに輝いていたし
空だって捨てたものではない、
すべての運命を肯定するかのような青。
もしかしたら全然だめかもしれないけど、
いやそんなこともありうるけどそれでも
・・・・上手くいくかもしれないじゃないか。
すべてのことは全部、自分の中で起こっているんだ、
だから世界を変えられるのは自分だけなんだよ。
・・・・そう言ってる間にも、
夕方の青が太陽の赤に侵食されて、何とも言えない色になり
いつのまにか透明な黒になる。
えーっと、だから俺がやらなきゃいけないことは
突破、ただそれだけだ。
その高温の火の玉みたいな奴に近づけるだけ近づいて、
しまいには同化してやるんだ
そんなことが出来るかもしれないっていう
貴重なチャンスが今なんだぜ。
動じるな。