フィッツジェラルド

2006-08-02 09:02:16 | Weblog
今日は創作はお休みして、引用を。

スコット・フィッツジェラルド

「カットグラスの鉢」より (訳・村上春樹)

「彼女は外の空気を吸いにポーチに出た。

月の光が眩しく妖しく、芝生や歩道の上に散っていた。

そしてイヴリンは半ば欠伸まじりに笑いつつ、

若いころに月光の下で長い時間かけておこなった

恋の遊戯のことを思い出した。

かつては途切れることのない恋愛沙汰が

そのまま人生であったことを思うと、

彼女は驚きに打たれてしまう。

今では私の人生なんて、

途切れることのない面倒の総和に過ぎないのだもの。」

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