goo blog サービス終了のお知らせ 

偏愛

2021-10-04 21:14:38 | Weblog

僕は全然ブランド志向などではない。

高級ブランドなんて、嫌いだ。ヴィトンもエルメスもロレックスもファックオフだ。

 

でも、フェンダーのギターには否応なく憧れた。

ギブソンもだ。

 

中学生の時に親に頼み込んで、新品のエレキギターを手に入れた。

天にも昇る気持ちだった。本物のエレキギター。

でもいろいろ知るうちに気付く、

そのTOKAIというメーカーのSTタイプと呼ばれるモデルは、

アメリカの、フェンダーという会社のストラトキャスターというモデルの

完コピ(完全コピー)なのだった。

(でも1980年当時は、そのTOKAIがいちばんお洒落で先進的な国内メーカーだった。)

当時のTOKAIのパンフレットでは、いかに完璧なコピーか、という事を

誇らしげに謳っている。

(そしてそれは、ヴィンテージ偏重、という楽器界の世相につながっていく。)

僕は思った・・・・・・ふむ、これはコピー品なのか。

でも全然いいや。エレキギターはエレキギターなのだ。

それは間違いないし、これだって、はっきり言って高価だったのだ。

そして中学を出てついでに家も出て、高校を卒業して、デザイン学校をやめて、

自分で、バンドやりながらフリーターみたいにして働くようになってから、

超安時給(500円台だった)のなけなしの生活費の中からローンで、何本かギターを買った。

いや、何本かどころか・・・・ひどく安価なもの とか中古を含めたら

エレキ、アコースティック合わせて20本以上買ってると思う。・・・もっとか?

そして今、手元に残っているのは10本くらいだ。

売ったり、あげたり、壊したり、盗まれたり(マジで)した。何本かは、どさくさに紛れて消えている。

諸行無常である。

ところで

ふと気づいたのだが、フェンダーUSAのギターを僕は結局、手に入れていない。

ばるぼら でずっと使っていたギターはG&L というメーカーで、アメリカ製で、

それはあの天才・レオ・フェンダーが生涯最後に立ち上げたギターメーカーなので、

本家フェンダー(CBS売却以後の)よりもフェンダー直系なのだ。

でもフェンダーUSAではない。

今メインで使ってる、サイクロンⅡは、実はフェンダー・メキシコだ。

いや、フェンダーMEX  は全然、いいのだ。値段も決して安くないし、モノもいい。

でも結局、俺は、一生涯、フェンダーUSAは手に入れなかったのだな…と思う

このあと、高価なギターを買う予定はないし、その気も、もう・・ない。

死ぬんならG&LスカイホークとMEXサイクロンⅡと心中する。

1977年製のレスポールジュニアも一緒に。

 

思い返せば若かったころ、一時は「オールド」に憧れたのだ。

フェンダーUSAの、オールド。

具体的に言えば、近所の楽器屋に展示してあった1967年製ジャガー。

レイク・プラシッド・ブルーのマッチングヘッド。

すっごく欲しかった。でも高額。ローン組んでもその値段を払いきる自信がなかったから

結局、買えなかった。三十万以上なんてアータ、楽器の値段じゃないわよ。

でも今考えたらあの時、買わなくてよかった。使ったら絶対壊してるもん俺、馬鹿だから。

 

この文章は結局、何が言いたかったのだろうか。

単に「ギター偏愛」ってことだろうか。

まあいいか。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする