失ってしまうことを想像しているときがいちばん怖かった。
もう戻らないんだ、と悟ったときに
これは新しい始まりなのだ、と理解した。
そして気付けば、何もかもが続いている。
いちど現出した物事は決して、消えたりしない。
少なくとも「それが在った」という事実は残る。
原子レベル、素粒子レベルで僕等を構成する物質。
有限な宇宙の中で繰り返し、繰り返し僕等は出会い、別れるのだ。
そうすると
すべてのことが途中経過・・・・ってことになるよね。
「大団円」みたいなのを夢見たりしてしまうけど
それだって、「終末願望」の変形・・・でしかないかもしれない。
終わりがきたら、また始めるだけのことで、
そんな「無限ループ」みたいな人生を僕は、
しかめっ面をしてやり過ごす・・・・んではなくて、
ゲラゲラ笑いながら、千鳥足でよたよたと進むべきなのだ。
そうさ、言いたきゃ何とでも言いな。
全部、聞き流してやるからさ。
結局のところ、大事なことは「どう動くか」ってことで、
可能性だとか不可能性だとか、考えてる場合じゃないぜ。
もしも、この先に何もないのだとしても、俺は行く。
今までだってそうしてきたんだし、
そうやって人生ってヤツに「意味付け」する。
それしか道はないのだ。