1987年くらいの話。
俺は大阪・アメリカ村の古着屋で働いていて、
ある日そこのオーナーが倉庫の奥で
ベルボトムのレザーパンツを発見した。
当時はリーバイス501を古着ではく、というのが
流行りはじめた頃で、
ブーツカットのジーンズやベルボトムジーンズや
パンタロン、要するにすその広がったズボンは
ものすごく古臭い、恥ずかしいもの・・という風潮だった。
俺もそう思っていた。
それで店でその発掘されたベルボトムを
試し履きして店員同士でギャハハと笑っているところに
佐治が遊びに来て
そのベルボトムを見て
「・・・アホか!オマエそれ、めっちゃカッコいいやんけ」と言った。
俺は自分が世間的な固定概念に縛られていたことに気付く。
そこから我々の「70年代ルック」の探求が
始まったのだ。
髪はとにかく伸ばし、身体にぴったりした古着のシャツ。
格安で売ってもらったそのレザー・ベルボトムか
神戸の高架下で苦労して探した
デッドストックのベルボトム・ジーンズ。
靴はウエスタン・ブーツ。
そして、パンクみたいな黒でなく、茶色の革ジャン。
フリンジのついたのもあったな。
今でこそ、また古びてしまったけど
1980年代~90年代初め頃には
その格好はすごく新鮮だった。
新鮮すぎて、よく道で他人に笑われた。
そんな格好の奴はどこにもいなかったから、
馬鹿みたいに目立った。
遠くからだが、よく指を指されていたのだ・・・
我々(佐治と俺)は。
70年代デッドストックの古着はカッコよかったし、安かった。
いいものは少なかったから、探す楽しみもあった。
佐治も俺も、当時は一人暮らしで
ロクなものを喰ってなかったから
体は本当にガリガリに痩せていて、
だからほとんどどんな服でも着ることが出来た。
今も楽しいんだけど、あの頃も楽しかったな。
我々の、ささやかながら華やかだった
「ファッションの季節」のこと。
時々、思い出してはシアワセになるのです。
俺は大阪・アメリカ村の古着屋で働いていて、
ある日そこのオーナーが倉庫の奥で
ベルボトムのレザーパンツを発見した。
当時はリーバイス501を古着ではく、というのが
流行りはじめた頃で、
ブーツカットのジーンズやベルボトムジーンズや
パンタロン、要するにすその広がったズボンは
ものすごく古臭い、恥ずかしいもの・・という風潮だった。
俺もそう思っていた。
それで店でその発掘されたベルボトムを
試し履きして店員同士でギャハハと笑っているところに
佐治が遊びに来て
そのベルボトムを見て
「・・・アホか!オマエそれ、めっちゃカッコいいやんけ」と言った。
俺は自分が世間的な固定概念に縛られていたことに気付く。
そこから我々の「70年代ルック」の探求が
始まったのだ。
髪はとにかく伸ばし、身体にぴったりした古着のシャツ。
格安で売ってもらったそのレザー・ベルボトムか
神戸の高架下で苦労して探した
デッドストックのベルボトム・ジーンズ。
靴はウエスタン・ブーツ。
そして、パンクみたいな黒でなく、茶色の革ジャン。
フリンジのついたのもあったな。
今でこそ、また古びてしまったけど
1980年代~90年代初め頃には
その格好はすごく新鮮だった。
新鮮すぎて、よく道で他人に笑われた。
そんな格好の奴はどこにもいなかったから、
馬鹿みたいに目立った。
遠くからだが、よく指を指されていたのだ・・・
我々(佐治と俺)は。
70年代デッドストックの古着はカッコよかったし、安かった。
いいものは少なかったから、探す楽しみもあった。
佐治も俺も、当時は一人暮らしで
ロクなものを喰ってなかったから
体は本当にガリガリに痩せていて、
だからほとんどどんな服でも着ることが出来た。
今も楽しいんだけど、あの頃も楽しかったな。
我々の、ささやかながら華やかだった
「ファッションの季節」のこと。
時々、思い出してはシアワセになるのです。