冷蔵庫の中でゆっくりと腐敗していったイノセンス
誰が何を言ってもそれらはただの言葉でしかないから
心の中にまで届くことはあまり
なかった
心に火をつけたり、逆に心を引き裂いたりっていうのは
堕天使にしかできない芸当なんだ。
でも堕天使には帰るところなんかないのさ、
日が暮れたって、
それこそ世界の終わりが訪れたって。
残念だったよな。
俺は、と言えば
完全に無力な救世主 で
何も救ったためしがない。
・・・でもそれはそれでいいってことにしとかないと
ここから話が進みやしないんだ。
傷の入ったレコードみたいに
同じところを歌い続ける破目になっちまう。
だからOKってことにしといてくれ、
イノセンスなんかはじめから醗酵してたんだ。
いや、絶対そうにちがいないぜ。
・・・それか、冷蔵庫が壊れてたんだ。