6月14日、国鉄型特急車両381系による「やくも」の定期運行が終了し、岡山、米子、出雲市などの駅に多くの人たちがかけつけた様子がテレビでも流されていた。「ゆったりやくも」編成については当面多客期の臨時列車に割り当てられることがあるそうで、その時はその時で多くの人が駆け付けるのだろう。
は6月9日の続き。出雲市にて、岡山に向かう旧国鉄特急色の「やくも24号」を見送った後、これから乗る「スーパーおき5号」に乗るべくしばらく待つ。381系のお別れ乗車が目的ならこの「やくも24号」に乗ればよかったのだろうが、この日は「中国地方一周」ということで、この先山陰線~山口線~山陽線と続く「広島市内~広島市内」の乗車券を作っている。まあ、広島~出雲市を往復するより多少安くつくというのもある。
15時48分発の「スーパーおき5号」新山口行き。この列車の始発は鳥取で、現行の在来線特急としてはかなりの長距離を走る。今回はその後半を利用する形だ。2両編成で、指定席と自由席が各1両。日本海が見えるほうの窓側の席を確保していたが、雨は上がったとはいえ曇り空なのは残念。
出雲市で乗客の入れ替えはあったが、指定席、自由席ともそこそこの乗車率で発車。
小田を過ぎると日本海沿いに出る。この日に限って曇り空というのが残念だが、ここまで来てよかったと思う。次の田儀ではしばらく運転停車。
この先、大田市、温泉津に停車する。世界遺産の石見銀山への玄関口であるが、行けていないのが気になる。二度目の広島勤務となってから、中国観音霊場、中国四十九薬師めぐりで石見地方を通っているのだが・・。
17時00分、浜田に到着。ここでも多少の乗客の入れ替えがある。広島に戻るなら浜田から高速バスが出ているのだが、時刻表を見ると浜田駅発車が同じく17時00分。その次は18時40分発の最終便である。計画時点では、浜田駅前で一献とした後で高速バスに乗るのも悪くないと思ったが、そのまま乗り通すことを選んだ。
やはり、浜田~益田間の日本海の車窓である。曇り空なのは致し方ないとして、日が長い季節なので17時を過ぎても十分明るい。
折居を通過する。この次の三保三隅までの日本海沿いの区間が山陰線の名所の一つで、線路を見下ろす撮影スポットには道の駅もある。車窓の反対側に目をやると列車を見送る人の姿もちらほら見える。
この先、石州瓦の家屋が並ぶ集落を過ぎる。海だけの景色もよいが、こうした生活の営みを感じる区間もよいものである。
17時36分、益田に到着。ここから山口線に入るが、その山口線から益田に着く列車が少し遅れているようで、しばらく停車する。
日本海とは益田で別れ、山間の山口線に入る。まずは高瀬川の景色から日原に向かう。
津和野を過ぎる。島根県も結構横に長い県である。この津和野だが、この5月の連休からD51使用の「SLやまぐち号」が運転されている。
船平山のトンネルを抜け、いよいよ中国5県の最後、山口県に入る。さすがにこの辺りになるとウトウトしたようで、徳佐に停まったのは覚えているが、その先の山口、湯田温泉は気づかないうちに通過した。
益田での遅れはそのままのようで、定刻19時14分着から数分遅れて新山口到着。そのまま新幹線ホームに上がり、19時21分発の「さくら570号」に乗る。自由席なので後続の列車でもよかったのだが、そこは早く帰宅しようということで・・。