まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

神仏霊場巡拝の道~笠松公園、成相寺から天橋立見物

2024年03月08日 | 神仏霊場巡拝の道

天橋立にある丹後一の宮、籠神社から傘松公園に向かう。下の駅は府中駅で、この辺りはかつて丹後の国の中心部だったことがうかがえる。

ケーブルカーは15分ごとの運転で、先ほどの便が出たばかりなのでしばらく待つことに。並走するリフトは随時動いているのでそちらに乗ればよいのだが、さすがに寒そうだ。

ケーブルカーに乗車。一直線に上り、4分ほどで中腹の傘松駅に到着する。ケーブルカーを降りるとまず目につくのはスカイデッキ。天橋立に少し近づく形で設けられた展望台だが、やって来た観光客に写真屋が声をかける。1枚撮影して、気に入ったら後で買ってもらうというスタイルである。

傘松公園といえば「股のぞき」発祥の地とされる。体を曲げて股の間から天橋立を見ると天と地が逆転して、天にかかる橋のように見えるとされるが、私にはどうもピンと来ない。誰が考案した見物方法か知らないが、そもそも、頭に血が上るし、結構崖が近いし・・。

つまりはこういうことでしょと、姿勢はそのままで、カメラをさかさまにして撮ったのがこの画像。一応、こういう景色ではあるが・・。

股のぞきといえば、先日、股のぞきをしていた観光客の男性が一緒に来ていた同僚に突き落とされ、崖下に転落してケガをしたという事故(事件?)があった。先ほど乗って来たケーブルカーの中でもその話題が出ていた。男性が突き落とされたという崖をのぞくと結構高く、下手したら亡くなっていたかもしれない。転落した人、突き落とした人、その後どうなったのだろうか。

これは私が訪ねた後、3月に入ってからだが、股のぞきの台の向こうに大きな黄色の注意書きが貼られたというニュースがあった。この注意書き、ちょうど天橋立の景観とかぶるそうで、景観を損ねる、やり過ぎではないかという声も出ているそうだ。ただ、公園側としてもこういう事故(事件?)を受けた「再発防止策」を取らざるを得なかったのもわかる。一部のアホな行為のせいで、結局は多くの人にとって残念なことになってしまった。

傘松公園からは成相寺行きのバスに乗る。そういえば以前冬の時季に成相寺を訪ねた際、前日の雪が残っていてバスの運転が取り止めになっていたことがある。その時はバス道路を歩いて上がり、帰りは運転に向けて試走していたバスに乗せてもらった。

ここで小雨がぱらついてきたが、あくまで一時的なものだろう。傘はクルマの中に置いてきたが、上着のフードで何とかなるだろう。

バスに揺られ、成相寺の山門脇を抜けて到着。石段を上がれば本堂はすぐそこである。途中で撞かずの鐘、一願一言地蔵を見る。

傘松公園からバスで来た人、そして直接クルマで山道を走って来た人などでそれなりの賑わいである。本堂の中に入り、内陣の上り口の前でお勤めとする。

成相寺が開かれたのは藤原京の時代、文武天皇の勅願とされる。当初は山の上に伽藍が広がり、現在も当時の様子が絵図で伝えられているが、室町時代に山崩れに遭ったため現在の場所に移った。今の本堂は江戸時代に再建されたものである。

西国三十三所の朱印をいただく。

成相寺の駐車場から2キロほど上ったところにパノラマ展望所があり、好天時には天橋立や宮津湾だけでなく、遠く越前海岸方面を望むことができる。クルマならぜひ訪ねるべきポイントだが、さすがにそこまではしんどいかなと、パノラマ展望所ができる以前のパノラマ展望台、傘松公園以上の展望という弁天山展望台に向かう。以前冬に来た時、バス道路は何とか歩いて上ったが、さすがに積雪のため足を踏み入れることができなかった。

五重塔と宮津湾を組み合わせた景色も見られる。

そして展望台に到着。確かに角度がある分、傘松公園とはまた違って周辺も含んだ景色も楽しめる。

バスで傘松公園に戻り、売店で土産物を買い求め、ケーブルカーで府中駅に戻る。するとそこには長蛇の列。観光客が大勢訪れる時間帯になっていた。ひょっとしたらケーブルカーも積み残しが出るのではないかというくらい。

さてこれで今回の札所めぐりは終了。翌日にそなえて早い時間に戻ろうと思う。ここからなら京都縦貫道、舞鶴若狭道に抜けるのが近いが、もう1ヶ所だけ、あるところに行ってみることにする。当初思いついたのは舟屋のある伊根だったが、逆に内陸に入り、京丹後の網野を目指す。丹後が生んだあの野球選手の故郷を訪ねて・・・。

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