まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第60番「法念寺」~広島新四国八十八ヶ所めぐり(60番まで進んだのでビールで祝杯!)

2023年04月21日 | 広島新四国八十八ヶ所

海田市駅から広電バスで矢野駅を経由して熊野町に入る。目指すのは第60番・法念寺だが、熊野西防災交流センターのバス停の向かいにあった。寺の看板がどこか商店街にでもありそうな造りで、ひょっとしてどこかの商店を居抜きで買ったのではないかとも思わせる。

熊野町といえば、過日呉からの帰りに第49番・浄空寺に参詣したが、地図をよく見ると浄空寺があるのは呉市で、法念寺が熊野町唯一の札所という。今いる辺りは熊野町、呉市、広島市安芸区の3つの境界線が接している。

さて、法念寺を開いたのは芳念尼僧で、戦後に高野山に上り、女性として初めて加行を受け護摩を焚くことを授かったという。その後、道場の地を求めていたところ、広島の東雲町にて、原爆で亡くなった人を焼いたという土手下の広場に縁があり、お堂を建てて無縁仏を供養したのが寺の始まりという。その後、1968年に広島の土地計画により立ち退きとなり、現在の熊野町に移り、1989年、2代目の覚念の時に正式な高野山真言宗の寺院となった。

第59番は海田町で、次の第60番は熊野町、そして第61番が南区の黄金山というので、第60番が飛び地になっているなと思ったが、東雲町から熊野町に移転したと言われれば納得する。札所の場所や、寺院そのものがさまざまな事情で変わることの多い広島新四国ではよくあることだ。

建物の横の限られたスペースには水子地蔵や十三仏像などが並ぶ。そして玄関というより縁側の扉を開けると、目の前に賽銭箱、書き置きの朱印が入った箱が置かれている。扉が開いたのに気づいてか寺の方が出てきて、「お参りですか?」と声をかけられる。そのまま外からお勤めとする。

バス停の目の前だったし、寺じたいも小ぢんまりしたものでお参りじたいそれほど時間がかからず、早い時間のバスに乗れそうだ。少し待って、矢野駅行きの便に乗り込む。5月の広島サミット開催にともなう交通規制の影響で、近辺のバスも日祝日ダイヤへの変更、運休などの措置が取られるとの案内もある。

熊野営業所から矢野ニュータウンを経由する便。熊野町は筆の生産で有名だが、私にはあまり縁がないかなと、わずかな時間で後にした形だ。広島熊野道路を経由し、ニュータウンの各バス停でも乗客が乗って来る。遠くに広島湾も眺めつつ、そのまま矢野駅に到着した。

呉線の列車にて広島に戻る。マツダスタジアムも開門して早くも多くの観客がスタンドに詰めかけている。広島駅にも大勢のカープファンがスタジアム方向に向かうところだった。カープも何やかんやで頑張っているし、休日の昼を青空の下で楽しむファンをちょっとうらやましくとすら感じる。

私は特に観戦の予定はないが、久しぶりに昼間に広島駅に降り立ったこともあり、昼でも食べて帰るとしようか。向かったのは、駅ビル「ekie」内にある「銀座ライオン」。昼食ではなく昼からの一献である。

この日も穏やかな天候だが、そろそろ(いや、私の場合は年中かもしれないが)ビールが美味しく感じられる時季である。豪快に、黒ラベルを特大ジョッキでいただく。美味い。同じビールなら安い居酒屋でスーパードライの大ジョッキでも満足なのだが、たまにはこうしたちょっとお値段高めの店でジョッキをあおるのもいいだろう。

以前この店に来た時、広島限定メニューとして「フィッシュ&チップス」ならぬ「がんす&チップス」という一品があったのを思い出す。今回メニューを見るとさすがに消えており、代わりに本家「フィッシュ&チップス」を注文する。

広島料理枠として注文したのは小いわしの酢漬け。

ヱビスビールはブーツグラスで。

来店時、隣の席ではカープファンのグループが野球談議に花を咲かせていたが、そろそろ試合開始が近づいてきたためか席を立った。私はその後も楽しんでいたが、いいところで切り上げる。

酔った勢いではないが、そのまま同ビルの1階下のお好み焼店が並ぶ一角に向かう。久しぶりの「麗ちゃん」。昼時にはいつも長い列ができるのだが、さすがにピークの時間帯を過ぎていたためかスムーズに入り、鉄板にて1枚いただく・・。

昼過ぎにこれだけがっつりいってしまったこともあり(何千キロカロリー摂ったんや??)、帰宅してからは昼寝。そして、目が覚めた後の夕食もほとんど何もいらないな・・という有様だった。生活習慣としていかがなものかと思うが、たまにはこういう日もあるだろう。

さて、これで広島新四国はようやく60番に到達した。次回からは広島市内に戻る形で、中心部にある札所も増えるところ。また、市内で「お参り後の一献」ということもあるのだろうな・・・。

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