まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

初めての小豆島へ

2019年12月22日 | 旅行記G・四国

宇高航路に別れを告げて高松駅に向かう。鉄道に乗るかどうしようか。

先ほど船内でうどんはいただいたが、腰を据えてもう一杯ということで、駅前の「味庄」に向かう。朝5時から営業のセルフ式である。昼を過ぎていたためか天ぷらその他のトッピングは売り切れていて、かけうどんにしていただく。

うどんをすすった後に駅の土産物コーナーをのぞくうち、このまま鉄道に乗ってもいいが、ふと小豆島に渡ってみようかという気になった。売り物に小豆島の醤油やオリーブ製品が目についたこともあるが、これまで小豆島にはフェリーで寄港したのを船上から見ただけで、この歳までまだ降り立ったことがない。時刻表を調べると、まず高松から土庄に渡り、土庄からは宇野、岡山に抜けることができる。また島内のバスを使って北東部の福田に出れば、姫路行きの航路がある。島内の名所めぐりはできないにしても、バスで島を半周というのもいいだろう。姫路港からは姫路駅までバスがあり、姫路から新快速に乗れば青春18きっぷのメリットもある。

次の土庄行きは13時40分発で、フェリーと高速艇が同時刻に出る。フェリーは先ほど乗ったのと同じような型式のようなので、変化をつけて高速艇に乗る。土庄までフェリーなら1時間だが、高速艇は35分。その差を土庄の町歩きにあてると、福田行きのバスの時間まで2時間弱の時間ができる。

土庄からの折り返し便が到着した。後部にはベンチがあり、潮風に当たりながら行くことができる。通常の座席も空いているが、穏やかな天候ということもあるのでこちらに陣取る。

同じ時間に出航のフェリーが先に出る。しかし高速艇はすぐにフェリーの右側に追い付き、一気に引き離す。これも面白い。

右手には屋島の丘陵がデンと居座る。少し進むと独特のコブを持つ五剣山の姿が見える。四国八十八所めぐりの終盤で屋島寺、八栗寺を日帰りで訪ねたのは1年前の同じ時季である。そういえば八栗ケーブルの手前にある有名なうどん店をパスしたなと思い出す。

両側に瀬戸内の島々を見ながら高速艇が行く。島が多いのでその向こうが見渡せないなと思うと、ちょうど小さな島と小豆島の間の海峡(と言っていいのかな)に出る。画像にはうまく写っていないが、遥か向こうに陸地が見える。位置からして淡路島だろうか。

右手に小豆島、左手に豊島という景色の中を行き、高速艇が減速する。小豆島側に、ごま油で有名なかどや製油の工場が現れる。本社は東京だが元は小豆島が発祥の地で、現在も工場を置いているそうだ。

宇高航路とはまた違ったスピード感で、これで小豆島に初上陸である。

小豆島も瀬戸内国際芸術祭の会場の一つだからか、高速艇乗り場の周りにはさまざまなオブジェがある。岸壁の目立つ場所にあるのが、オリーブの王冠をかたどった金色のオブジェで「太陽の贈り物」という。バックに停泊中のフェリーともマッチしている。

一方でオブジェとは少し違うが、小豆島といえばということで、『二十四の瞳』に出る先生と12人の子どもたちの像がある。物語では固有の地名は出ていないが、作者の壺井栄が小豆島の出身ということからいつしか小豆島が舞台の話となった。東部の坂手には映画村もある。

今回は初めての小豆島であるし、島の中心と言える土庄本町まで少し歩くことにする・・・。

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