尾道からの帰阪は鈍行乗り継ぎでもよかったのだが、いろいろな交通機関に乗ろうということで、高速バスの「びんごライナー」を選ぶ。初めて利用するバスである。
大阪と福山、府中、尾道を結ぶ路線で、このうち尾道便は1日2往復ある。中国バスと近鉄バスの運行で、やって来たのは近鉄の車両。尾道駅前からは5~6人が乗り込んだが、乗務員の手元の予約表を見ると、この日の乗客は定員の半分にも満たないようだ。
先ほどまで歩いた町並みを両側に見て、向島大橋の下をくぐる。この辺りも乗車扱いの停留所が続くが乗客もなく通過する。
バスはこの先福山駅前に向かうため、尾道バイパスに乗る。昔広島勤務時代にこのバイパスもドライブで何度も通っている。短いトンネルが結構あったなと思い出す。
バイパスの終点からそのままこの2号線に入る。福山の市街地に入り、芦田川にかかる神島橋を渡る。ちょうどこの芦田川沿いに、今回飛ばした第8番の明王院があり、反対側の車窓(河口側)にそれらしき建物がちらりと見える。福山を飛ばす形になったのは申し訳ないが、次回はこの神島橋からスタートとなる。
福山駅に到着。予定より早く着いたようだが、バス乗り場は他の便も発着するために停めることができず、いったんロータリー内のバス待機レーンに駐車する。10分近く停まっていたが、もちろん外に出ることはできない。
時間となって乗り場に入る。ここから乗客があるが、中には予約なしや、後の便からの変更で乗って来る人もいる。先に予約客を乗せ、その後でこうした客を案内しても席には十分余裕があった。福山市内でもいくつか停留所はあるが、もう多くは乗らないだろう。
福山駅を出て、国道2号線を走るうちに日が落ちてきた。時間帯のせいか渋滞している。洋服の青山の本社、本店の横を過ぎる。
福山東インター近くの広尾で最後の乗車があり、山陽自動車道に入る。バスはこの後山陽自動車道~中国自動車道を走り、伊丹空港、東梅田、そして終点の難波(湊町バスターミナル)に着く。定刻だと東梅田には20時45分、難波には21時10分に到着だから、尾道からだと5時間の長丁場だ。
外は暗く、時折遠くの街の灯りが見えるくらいだ。写真もブレまくりなので走行中の画像はない。先頭の席で隣も空いているので、運転気分で走行景色を楽しむ。路線バスだが結構車線を変更して他車を追い越して行く。
最初の吉備サービスエリアで1回目の休憩となる。福山市内の渋滞の影響で15分ほど遅れているとの案内がある。
休憩時間もわずかなので買い物もそこそこだが、一角にイルミネーションが出ている。ドライブ中のグループや子ども連れが記念撮影している。SNSにも映えるかな。
この後はしばしウトウトした時間もあり、気づけば兵庫県に入っていた。鉄道の感覚なら海に近いエリアを走るのだが、これから抜けるのは山の手のエリアである。
2回目の休憩は三木サービスエリア。ここでは先ほどのような遅れの案内はなかったが、順調に来たのかな。同じくイルミネーションが出ていた。こうしたものが映える季節になってきた。
兵庫県に入った辺りでは中国自動車道の宝塚近辺の渋滞情報も出ていたが、進むうちに解消されたのだろう。神戸ジャンクションを過ぎても渋滞の場面はなく、順調に走る。
池田から伊丹空港に向かうが、降車客がいなかったために通過となった。降車の場合は北ターミナル側に着けるそうだが、ロータリーに入ることなくそのまま阪神高速に乗る。これでも時間短縮になる。
阪神高速も順調に進み、梅田を過ぎて守口線の扇町から出る。東梅田の降車場所は曽根崎通、お初天神商店街のところである(乗車場所は異なる)。結局定刻より10分ほど早く着いた。乗車券は難波まで買っていたが、このまま谷町線に乗ったほうが天王寺に早く着きそうなので下車した・・。
さて、1泊2日の行程が長々とした文になってしまったが、中国観音霊場めぐりはこの1回で5ヶ所を回り、一気に稼いだ形になる。この後、広島県はこの冬で福山1回、広島・宮島1回で回り、5月の大型連休から山口県に入ろうと考えている。その中にいろんな要素を加えようと思うが、さまざまな見聞を深めたいところである・・・。