







蔵王権現は不動明王と同じように火炎を背負い、怒りの表情を見せる仏である。役行者が大峯山を開いた時、社会と衆生を守護する本尊を祈請したところ、まず釈迦如来、次いで千手観音、そして弥勒菩薩が現れたという。しかし「混迷しきった世間や人心を救うには優しすぎる」として、さらに祈ったところに蔵王権現が現れたのだという。また一方、蔵王権現は釈迦如来(過去)、千手観音(現在)、弥勒菩薩(未来)が姿を変えて現れたともされている(蔵王堂の蔵王権現像は3体がセットになっている)。こうして蔵王権現を得た役行者は吉野に下り、桜の木で蔵王権現像を彫った。そのことから桜がご神木としてありがたられ、吉野が桜の名所になったことにつながる。





















