カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

僕のヒーローはゴダイゴだった

2018-01-13 | 音楽

 小学生の頃に熱中したバンドは、何よりゴダイゴだった。そんなこというと、僕らの世代ではごく当たり前のことであると思う人の方が多いだろう。もちろんその頃に大ヒットを飛ばして人気絶頂だったのだから。
 ただし、というのが僕の言い分だ。その大ヒットには僕も興奮したが、ちょっとだけ意味が違ったはずだと思う。それというのも、実にそのヒット前から、僕はファンだったからだ。
 ゴダイゴは、ガンダーラやモンキーマジック以前から、それなりに人気のあるバンドだった。日本人を中心とするバンドながら、全部英語でしか歌わない。もちろんそういうバンドはその頃結構あって、ロックというのは舶来ものだから、本場のものは英語でなければならないような、そういう大人(青年?)たちの思いがまだあった頃である。だからバリバリのロックというのは、日本語だと様にならない。そう思われていたのかもしれない。ただしゴダイゴがちょっと違うのは、英語の歌なんだけど、ちょっと日本的な要素というか、美しいメロディラインがあって、無茶苦茶激しいロックという感じでは無かったのだ。英語であるだけでロック的なのに、どういう訳か日本の匂いがちゃんとする。もちろん当時はそんな風にまで解説的に理解していた訳では無かったけど、最初のヒット曲である「僕のサラダガール」の時は、僕のような小学生にも取っ付きやすい存在だったと思われる。だから英語なんだけど、なんかこれ面白いな、と思ったのだと思う。シングルの方は後で買ったけど、そういう訳で僕が最初に聞いたゴダイゴのアルバムは、「CMソンググラフティ」というやつだった。
 「僕のサラダガール」目当てで手に取ったレコードだったけど、全体を聞いてみてものすごく驚いたのを覚えている。実はあんがい多くの曲を既に知っていたからだ。何しろCMで使われた曲を集めた作品集だ。日ごろテレビで見ているCMで、こんなに多くの楽曲を提供していたなんて。特にアルバムの最後に入っている「レッドシャポー」は、味の素の宣伝でおなじみだった。ずっと英語で歌われている時はぜんぜん違う曲のように思われたのだが、一番最後に日本語で「あかーいシャポーの、味のもーとー」と歌う。これってゴダイゴだったんだ! 
 そうして興奮して、僕は友達にゴダイゴって凄いって言って回ってた。特にその頃仲良くしてくれていた浜田くんは、一緒になって興奮して喜んでくれたものだ。そうしたらじきに西遊記の放映が始まって、爆発的に皆がゴダイゴに熱中してしまった。これもものすごくびっくりしたが、実はちょっと面白くなかった。僕のゴダイゴをみんながとってしまったような、そんな気分がしたように思う。
 僕はそれから主に洋楽ばかり聞くようになる。それはまるでゴダイゴから逃げるようにして、次のヒーローを探し求めているかのようなものだったのかもしれない。
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