ちっともタイムリーじゃないんだが、突然昔の曲を聴きたくなる時がある。それもものすごく早急に、二日酔いの朝に一杯の水を求めるように。
white, discussion
しかしこういうときは、youtubeは本当に便利ですね。Liveの
他のライブ映像なんかも観ることができて、かなり良かった。
この曲は本当に繰り返し繰り返し聞いていた頃(二十代中盤)がある。悲しげな感じもいいが、聞き終わるとなんだか寂寞とした気分になって、そして不思議と元気になった。ふっきれるという感じかもしれない。まあ、あんまり楽しくない時期でもあったのだろう。まだ若かったし。
どういうわけかその頃職場で飼っていたシェパードを連れて、夕方から一二時間山の中を歩き回っていた。真っ暗になって職場に戻ろうとするのだが、山の中で方角がわからなくなって、ものすごく不安になるのだった。そうして、人間って本当にこんなことで死んでしまうんじゃないか、などと考えたりしていたように思う。途方に暮れて座り込むと、犬が来て顔を舐めるのである。仕方がないから、また歩き出し、何とか山から抜けだして道に辿り着くのだった。道さえ見つかると当たり前だが簡単に帰りつくことができる。道からちょっとしか外れていないのに、山の中だと本当に何も分からなくなるものなのだ。別に教訓的なことを言いたいわけではない。今となっては何で僕がそんなことを繰り返していたのかさえよく分からない。ただ、夕方になって歩きだすと、いつの間にか山の中へ入っていくのだった。
いつも一緒に付き合ってくれたクマもタラもトネも、みんな死んでしまった。人間の一生はあんがい長いものなのかもしれない。もちろんまだ死なないなどと根拠もなく思っているのだから、これからも長いものなのかは分かりはしない。人間の一生が他の生物よりも長い所為で、その分成長するのが遅いのかもしれないなあと、改めて自分自身を鑑みてしまうのだった。