航空幕僚長という役職の人が書いた論文が波紋を呼んで、結局退職した(させられた)ということだった。新聞を読む限りでは、かなりけしからん事をしたような人が更迭されたという感じだった。まあ、今でもそういう感じには変わりはないようだ。懸賞を出した会社もなんだか、という話もあるし、だいたい何でそんな危険な話を書かなければならなかったのだろうかと怪訝には思っていたのだけれど、ネットでその論文をUPしているものを見る機会があって読んでみると、なんと、かなりまともな話だったので驚いてしまった。まあ、これが論文という形式なのか(まったく新しい見解でも何でもなく常識的な話という意味)ということはあるにせよ、これを政府見解と違うなどという理由で問題視する神経の方がどうかしているようにも感じられる。日本はそこまで左翼化された政権なのだろうか。
さらに「航空自衛隊を10倍元気にする方法」というものを読んでみると、これは自衛隊に限らず会社なども元気にする方法にも思えて、田母神氏という人が、組織の上では非常に優れた上司であるようにも感じられる。論文と実際の人物の人格とは厳密には同質と判断できない面があるにせよ、表面をなぞって問題をゆがめて騒ぐより、原典にあたって各自考える方がはるかに有益なのではないだろうか。この人自体は、おそらく幕僚長という権力にすがらなくとも、実績を積めるような人なのかもしれない。いづれは風評被害を乗り越えて、今後も何か面白いことをやってくれるのではないだろうか。