カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

冷たい雨

2006-04-27 | 散歩
 雨が降っていたので昼の散歩を躊躇していた。最近は歩かないと調子が悪い。短い距離なら急ぎ足。二三日気温は下がっているが、すぐに汗ばむようになる。暑くなるとぶらぶら歩きに歩調を変える。立ち止まるのは性に合わない。服を脱いで調節するにも難しい季節になってきた。しかし汗をかくとすぐに寒くなって風邪をひく。その加減が難しい。
仕方ないので午後はこの際に取っておいたわけではないが、早急ではないにしろテーブルの端においてある懸案事項について各方面に電話でお尋ねする。考え方がうまく伝わらないところと、四月から担当が替わって見当がつかない人も多くて話が進まない。たらい回しのようにあちこち電話する羽目になる。一部返答は来週にして欲しいとのこと。そういえばだから先送りにしていたんだったな、と改めて思い出すこともいくつか。いっそのことこのまま放っておくかな。
雨は降るには降っているが、地面がしっとり濡れている程度で落ちてくる雨粒は大きくない。夕方流石にもじもじして、エイヤッと外に出る。歩き出したら、雨粒が大きくなってきた。眼鏡を雨粒がつたって視界が悪い。出たものは仕方がない。そのままかまわずずんずん歩いていると、雨も諦めて小降りになった。なんとなく勝ったようで嬉しい。
途中、背後から大声で「すいません」との声が聞こえる。振り向くと、「温泉はどこですか」と続けて問われる。はて、温泉なんてこのあたりにあったっけ? と思うが、そういえば、温泉はあるようだ。こちらも大声で指差しながら、「もっと下です」と答える。それを聞くと車に乗り込んだようだが、車はなかなか動かない。心配になってとことこ元来た道を戻って車のそばに寄る。考えてみると田舎の山道で、特徴になる場所がない。その道を右に曲がって分かれ道まで道なりにまっすぐ下って、右に曲がって道なりに下ってすぐ左側にあると説明(そんなような感じ)する。「そこなら通って来た」という。いかにも僕をとがめている口調だ。「それならもう少し注意して下ってください」と申し上げる。
車を後にして歩き出したが、果たしてたどり着いたものだろうか。その上、温泉は開いているだろうか。うわさには聞いたことがあるが、行ったことのある人はあんまり知らない。そういう意味では秘湯といえるのかもしれない。ご近所なので下手なことはいえないが、怪しい温泉である。
やっぱり歩くと気持ちがいい。雨と汗で服は濡れてしまったが、谷から吹き上げる風にさらされながらフィニッシュを歩いていると、心なしか少し乾いてしまったようにも思える。体はぽかぽかしているが、手先はかじかんでいる。春先の冷たい雨であった。
コメント
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