◆◇◆「心理学のことが面白いほどわかる本」渡邊芳之・佐藤達哉(中経出版)より◆◇◆
やる気を起こすメカニズムがある!
はじめは、注目するべき内容のまとめです。
次にアビットからの補足となります。
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③正の強化は根気も生み出す
正の強化でも、負の強化でも、強化が続いている限りは、勉強には差がありません。
ところが、何らかの事情で勉強が中断したり、消えたりすると、はっきりとした差が出てきます。
いつもはがんばればいい点が取れていたのに、あるとき試験で失敗し、成績が下がってしまったとします。
しかし、正の強化で勉強している場合は一回の失敗であきらめてしまうことはなく、またいい点が取れるまで根気よく勉強を続けるでしょう。
これが消去抵抗です。
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「消去抵抗」とは、強化の結果として身につけられた行動が・・・。
強化がなくなっても一定の期間持続することです。
外側からムリヤリ行動させた強化では・・・。
その強化がなくなると、とたんに行動しなくなるようですね。
それよりも、本人の内側からやる気を出させるような強化をするべきです。
内側からの行動で良い結果を出した経験があると・・・。
「ああすれば、またうまくいくんだな」という記憶も残ります♪
そのような経験をさせて、自分から動いていくような人間に成長する。
そうなると、本人にとってもいいですよね☆
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④負の強化は消去抵抗が弱い
勉強しないと怒られる、と思って一生懸命勉強していた小学生が、ある日を境にお母さんが忙しくなって家庭での学習が監視されなくなったとしたらどうでしょう。
その子はまさにその日から勉強しなくなります。
勉強しなくても怒られないのですから。
つまり、負の強化では「やらなくても怖くない」とわかったら、瞬時に行動が消去されてしまいます。
消去抵抗がとても弱いのです。
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「負の強化」とは、気持ちのよくないことが除去されることによって行動が増える現象です。
保護者の方に質問です。
お子さんの行動を、ずっと監視していたいですか?
ずっと「勉強しなさい!」と言い続けたいですか?
「負の強化」、つまり怒ったり、罰を与えたりして、自分もお子さんも不愉快になりたいですか?
おそらく、それは避けたいと思います。
「負の強化」の勉強では、ずっとそれをやり続けなければなりません。
それはやりたくないですよね。
どこかで意識を変えて、メインは「正の強化」による勉強にしていきましょう♪
もちろん、「負の強化」は、時と場合によって必要なときもあるのですが。
・・・次回ラスト。