西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

カーク・ダグラスの現代版西部劇 “脱獄”

2024年07月02日 | 西部劇映画

カークダグラスの現代版西部劇 ” 脱獄 ”

 

1962年 脱獄(Lonely Are The Brave)ユニバーサル映画 監督:デヴィッド・ミラー 107分白黒

亡き個性派俳優カーク・ダグラス(1916~2020年2月5日)の現代版カウボーイともいえる映画である。

ビデオとDVDの解説からは次のような展開……「気骨あるスター カーク・ダグラスが赤狩りでハリウッドを追われた脚本家ダルトン・トランボと組んだモダン・ウェスタンの傑作。 現代に生きる昔気質のカウボーイ魂にあふれるジャック・バーンズ(K・ダグラス)がウイスキーという名の雌の愛馬にまたがってニューメキシコの町にやってきた。彼は自由奔放に生きる男で束縛されることが何よりも嫌いな男だった。

ジャック(K.ダグラス)が町にきたのは、持ち前の義侠心から不法移民を匿って助けてやった科で刑務所に入っている親友のポール ( マイケル・ケイン ) を助け出すためだった。ポールの妻ジェリー( ジーナ・ローランズ ) にポールを脱獄させる計画を打ち明け、自ら傷害事件を起こして留置所に入る。だが友人は服役して人生を再出発すると云って脱獄を拒む。ただ一人脱獄を実行したジャック を保安官や軍のヘリコプターが追う。追う者と追われる者の ” 男たちの挽歌 “ がシャープなシネスコ画面に鮮烈に展開する、これこそ本物の西部魂をもった秀作サスペンスである」・・・と。

ニューメキシコのアルバカーキ近くのサンディア山脈にロケした迫力満点の映像……とあります。この批評は当たっています。白黒映画だけどカーク・ダグラスの一徹なカウボーイ像が魅力的。

ストーリー自体は単純だけど自由に生きることで束縛されることを何よりも嫌う男の心情がよく出ている。ユーモアも散りばめられており、例えば山の途中で愛馬ウイスキーを置いて逃げようとするジャックが馬を見ると " 私を捨てて行くの? " みたいな目で見られる……仕方ないか……といった表情になって戻って連れていく🤣愛馬にウイスキーなんて名前をつけているのも面白いし、わざわざ雌馬と書いたのもそんな訳…🤣🤣 ライフルで追ってくるヘリコプターを撃ち落とす……なんてシーンもありますがどこを狙って撃ち落とすかというと……🤣

追手からなんとか逃げおおせます……でも最後には……文明の利器に反発するかのような昔気質のカウボーイの表情に ( 当時のハリウッドへの赤狩り旋風への? 反骨心が表現されているようにも感じます ) カーク・ダグラス自体にも反骨魂を感じるし、彼でないと味は出せなかったかもと思わせる現代版西部劇・・・最後は健気さと一抹の淋しさを感じる映画でした……秀作と思う。

2022年3/19の記事…… 

ビデオを買って未見のまま放置していました。カーク・ダグラスが亡くなったという新聞記事を見て初めて見てさらに最近もう一度見ました。レンタル屋さんには珍しくDVDも置いてありました。私は最初のビデオ版のジャケットの方が好き

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2 コメント

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気骨あるスター (ママデューク)
2024-07-03 11:34:34
ダルトン・トランボは、パージに会いハリウッドでは公に仕事が出来なくなり、ほそぼそと変名を使い脚本を書いていたのですが、その境遇からトランボを救ってやったのがカーク・ダグラスでしたね。
「スパルタカス」「ガンファイター」そして本作。いずれもラストは厳しい。これはまさにトランボの恨み節でした。
私は「脱獄」が一番好きですね。
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反骨のカーク・ダグラス (ハンク秋山)
2024-07-04 12:57:13
コメント拝読いたしました。カーク・ダグラスはどこか一本筋の通った激しい性格の役柄を演じると一層映えるようなスターだった気がします。本人自身もそういうところがあったんでしょうね。彼の他の西部劇も見たくなりました・・・長生きしすぎたんでしょうか亡くなってもマスコミでも採りあげかたが少なかったように思います・・・10年前だったら違ったかも? でも長命だったのを祝すべきですね(smile)
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