西部劇の古典的名作 「 テキサス決死隊 (The Texas Rangers ) 」 を見た
1936(昭和11)年 パラマウント映画 監督:キング・ヴィダー 白黒100分 / 1936年に日本公開、1953(昭和28)年に再公開
「 テキサス決死隊 」 は何かの本で戦前の西部劇名作のひとつに挙げられる・・・・と書いてあったので是非見てみたい作品だった。ビデオでも出されていたけれど高価だったので置いてあるレンタル店をさんざん探してやっと見ることが出来た(1回目の鑑賞)。でも、最近安価なDVD10枚入りボックスセット(西部劇パーフェクトコレクションシリーズ)に収録されているのを知って買って見直してみた(2回目の鑑賞)、画像もきれいで満足。
テキサスはもとメキシコ領、1836年5月2日に独立、それから20年後1848年12月29日にアメリカ合衆国に併合された、これはもともとテキサス州100年祭に因んで作られた西部劇なんだそうです。。
古本屋さんで見つけた昭和37年発売の「 ガン・マン誌 」 新年号が ” 画報西部劇60年 ” と西部劇一色の雑誌になっていました・・・・・その中に「 テキサス決死隊 」 のあらすじが出ていたので参考にしました。トップの写真は 「 テキサス決死隊 」 の古いパンフレットと近年発売のDVD。東京に行くたびに神田の古本屋巡りが私の恒例でしたが、カントリーのレコード、本、西部劇のパンフレット等を買ったものです(今でもそう)・・・・・見たこともない西部劇のパンフレットを見てなぜ買ったのかというと、デザインにインパクトがあって気に入ったこととかカラーではない ”白黒の ” パンフレットやプレスシートという報道機関向けの映画紹介冊子は比較的安かったことがあってのこと・・・・・こうして実際に映画が見られるようになってみるとあの時買っておいてよかったなぁと思うのです。
<物語>
19世紀の後半、テキサス州がアメリカの領土となって間もなくの頃。ジム・ホーキンス(フレッド・マクマレイ)とワフー(ジャック・オーキー)、サム・マギー(ロイド・ノーラン)の3人は無頼の生活を送っていた。駅馬車強盗を実行したある日の夜、テキサスレンジャーズに急襲されて二人はサムとはぐれてしまう。逃げおおせたジムとワフーは生活に困った挙句、当座の方便として正体を偽ってテキサスレンジャーズに志願した。隊員は何れも一騎当千の者ばかりだ。根が善良なジムとワフーはそこで毎日鍛え上げられていく。ジムとワフーは志願早々に警戒に出動して家畜泥棒になっているサムに出逢った。ジムとワフーは警備隊の内部から連絡をとることを約束してサムと別れた。
写真は左からフレッド・マクマレイ、ジャック・オーキー、ロイド・ノーラン
テキサスレンジャーズの隊長ベイリー大佐()の娘アマンダ(ジーン・パーカー)はジムの男らしい態度に思いを寄せるが、ジムは彼女につれなかった。インディアンと山賊による被害は毎日のようにあり、テキサスレンジャーズはそれらに立ち向かった。ワフーは今では開拓者の生活を助ける雄々しいレンジャーズの仕事に男としての本当の生甲斐を感じ、ジムにも本心からの転向を勧めるが ジムはともすればサムと図って悪事を企もうという誘惑に陥りそうになるのだった。ある時インディアンが蜂起し、その大群との激戦でジムは功をたてて隊長以下全員の信頼を受けるようになる。そして、アマンダの純情にほだされて二人の恋が結ばれた・・・・・これを見て心から喜んだのは他ならぬジム思いのワフーだった。
写真は紅一点ジーン・パーカー(ちょっと昔の女優 三ツ矢歌子さんに似ている美人)、フレッド・マクマレイはなかなかの西部男ぶり
レンジャーズの挺身的な活躍は徐々にインディアンの襲撃を封じ込めていったが、一方サムの悪行が露骨になってくる。隊長はジムの前身(悪漢だったこと)を知って彼にサム逮捕の命令を下す。しかし、ジムは友情を裏切るに忍びず命令を拒み、投獄されてしまった。これを見かねたワフーは秘かにサムを逮捕に行くが計略を見抜かれて非情にもサムに射殺されてしまう。それを知ったジムは今は亡き親友ワフーに報いるべくアマンダの激励を背にサムを捕らえに出発した。ジムは終にサムの居所を突き止めた。しかし、敵もさるもの、簡単にはジムの言うことをきかなかった。昨日の友は今日の敵、ジムとサムはついに二挺拳銃で立ち向かった。テキサス無宿の掟、西部男の仁義、血で血を洗う男と男の一騎打ちは轟然と響く一発の銃声によって始まった(この辺の描写は講談調だなぁ)・・・・・・・・という訳で進行します。
最後は壮烈な殉職を遂げたワフーへの哀悼とテキサスレンジャーズの偉業を讃えながらのシーンで終わる。
今から78年も前の西部劇なんですが古さを感じさせないです・・・・・不朽の名作にふさわしいと思いました。冗談話と歌が好きな陽気な悪漢ワフー役のジャック・オーキーという俳優さんは不思議な魅力がある、非情なサム役のロイド・ノーランは凄みをみせている。
下の写真はビデオ版の表紙と古~い雑誌「ガン・マン」の西部劇特集号、古い西部劇ではお馴染みのジョージ・”ギャビー”ヘイズが判事役で出ていました(smile)
映画を見ながらデジカメでパチパチ撮っていくんですが編集してみると案外よくとれるなぁ-と思って楽しい作業です
1949年に,ウイリアム・ホールデンで,リメイク(テキサス決死隊)されましたが、こちらは、インディアン戦は無く、メキシコ系のギャングと戦います。メキシコ人にいわせると、レンジャースは、獰猛な無法集団だそうです。
パイオニアズのメンバーにいたロイド・ペリマンとボブ・ノーランを合わせたような名前ですよね、ロイド・ノーランて・・・・確信はありませんが無関係ではと思います。 私は最近はカントリーを聴くことよりも西部劇研究家みたいになっています・・・自称ですが(smile)