西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

西部劇 -7-(太陽の中の対決)

2008年03月31日 | 西部劇映画
太陽の中の対決( HOMBRE ) 
 監督マーティン・リット 1967=昭和42年 公開
この西部劇はリアルタイムに映画館で見た作品で、当時けっこう感銘を受けた西部劇でした。ポール・ニューマンの映画としては地味な方に入るんでしょうし、「 太陽の中の対決 」という邦題がいまひとつインパクトに乏しくてあまり話題にもなりませんでしたが見ごたえのあるもので僕は好きな西部劇です。

<ストーリー>
1880年代のアリゾナ、子供の頃にインディアンにさらわれてインディアンとして育ったジョン・ラッセル( P.ニューマン ) は白人の養父ラッセル氏に救い出されて多少は白人世界も知っている。しかし、後に脱走してインディアン居留地にもどり ”Hombre( 男らしい男 )” と呼ばれる大人に成長したのだった。
居留地で育ち、インディアン達の窮状を知るジョンには白人達の持つ傲慢さ、身勝手さに対して表には出さない怒りを秘めているところがある。駅馬車経営のメンデス( マーチン・バルサム ) から養父の死を知らされ、遺産を継ぐことになったジョンは全てを売って馬を買うつもりで駅馬車に乗る・・・・乗り合わせた男女7人との旅。
客の一人フェイバーはインディアン居留地の顧問だった男で居留民の金をくすねている。それを狙って途中5人組の駅馬車強盗団( リチャード・ブーン、キャメロン・ミッチェル他 )に襲われる・・・・ジョンの機知で2人を倒して金を奪い返したものの、フェィバーの妻を人質に取られ荒野に取り残されてしつこく追われることとなった。馬を奪われ、荒野で生き延びる術を心得ているのはインディアンとして育ったジョンだけで、皆はジョンに従うほか無いのだった・・・・・
ある廃坑の小屋で強盗団に追いつかれて人質を楯に金を渡すよう迫られる一行。言葉だけは達者だが無力な他の乗客達との確執のすえ、金をインディアン居留地に返す約束を条件にドル札を紙くずにすり換えたサドルバッグを手に名うての悪漢二人に一人対決におもむくジョン・・・「 人はいつかは死ぬ 」 と言葉を残して相討ちで果てる・・・・そこにインディアンの少年達と一緒に写った幼いジョンの古い写真がオーバーラップして映り映画は終わる・・・・とてもしんみりさせられるラストだ。
 映画の中でもインディアンに対する白人達の心無い言動にジョンが怒りを込めて対抗する場面が随所に見られます・・・・それに極悪の悪漢達もこの作品を引き締めていますし、年増だが美人のジェス役のダイアン・シレントという女優さんもなかなか魅力的。  だんだん優れた西部劇が少なくなっていく時代の秀作の一つだと思っています、ビデオにもDVDにもなっていたので今でも見ることができます・・・・・ポール・ニューマンはこの作品を好きだといっていたとか・・・・・ポール・ニューマンファンだけではなくて西部劇としてぜひお勧めしたい作品です。
コメント
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