西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

カウボーイ ソング 11[ ピーター・ラファージ ]

2008年03月02日 | カウボーイ・ソング
  
COWBOY SONGS (11)  
米国盤 Folkways Records FA-2533 PETER LA FARGE Sings Of The Cowboys

・The Trail・・・・(1)Whoopie Tai Yo! (2)Chisolm Trail (3)Trail To Mexico (=Bury Me Not On The Lone Prairie,邦題「淋しい草原に埋めないでおくれ」とほぼ同じメロディ)
・Throw The Hoolihan・・・(4)Sirey Peaks (5)Lavender Cowboy (6)I've Got No Use For The Women
・Night Herding・・・・(7)I Ride An Old Paint (8)Cowboys Lament(=Streets Of Laredo,"ラレドの通り" とか "カウボーイの哀歌" が邦題)
・The Men・・・・(9)Yavipii Pete (10)When The Works All Done This Fall(秋の終わりに) (11)Cowboys Dream(カウボーイの夢)
・The Horse・・・・(12)The Black Stallion (13)Walkin' John (14)Strawberry Roan  
・Rodeo・・・・(15)The Rodeo Hand (16)Cattle Calls     

名前のよく通ったフォーク歌手だったピーター・ラファージ(1931~1965年 New York City出身)がFolkways Records 社に残した1963(昭和38)年発売のカウボーイソング集です。 
全て自身のギター弾き語りで、聴いた印象としてはとっても地味な作りです。きれいに歌おうとか聴かせよう・・…というよりか生のままのカウボーイソングを歌うことを意図しているようで、全くリラックスしてまるで家の中で椅子に座ってコーヒーでも飲みながら歌っているかのような感じです。  
 
有名曲がずらりと並んではいますが、ピーターの声が粗野で荒々しいので詞の内容が解らないと聴くのに我慢が要りそう・・・・。でも、生に近い本来のカウボーイソングはこんなものなんだろうなーと思います。 有り難いことにフォークウェイズ社のレコードには歌詞やその背景を理解するための小冊子が入っているので色んな事を教えてくれます。 どういう内容を歌っているかをカテゴリー(例えばThe Trail=街道もの、Night Herding Song=夜警もの といった具合)に分けてあって2~3曲ずつ収録されているというスタイルになっています。 
 
ピーター・ラファージはアメリカ インディアンの血をひいており、若い頃はカウボーイの経験もあってロデオライダーだったこともあり、ジャケットの写真はその時のピーターの雄姿だそうです。 最後の(15)Cattle Call はエディ・アーノルドでよく知られたヨーデル曲ではなくて、実際にカウボーイ達が牛を追い立てたり駆り集めたりする時の掛け声をピーターが実演しているものです・・・・・なお、このレコードは今では Smithonian Folkways RecordsからCD(FW02533)として出されていて試聴も出来るようです

余談ですが1996(平成8)年に岩波新書から「アメリカの心の歌」(長田 弘著)という小本が発売されました(写真)。その中にピーター・ラファージについての一篇が載っています・・・・著者の長田 弘さんは次のように書いておられます・・・「 音楽の本をひらいても、ラファージのことはわずかしかわからない。 北米インディアン(ネイティブ・アメリカン)との混血の歌うたいで、1960年代の北米の反抗の時代の歌の結び目をつくった一人。”アイラ・ヘイズのバラード(The Ballad Of Ira Hayes )” という伝説にのこる歌をつくった。インディアンによる最初のプロテスト・バラードとされる歌だ。しかし、65年に自殺・・・・・・いまは消滅したナラガンセッツ族の母の子どもだった。サンタフェちかくのホピ族の居住区に生まれ、コロラドの牧場でカウボーイとしてそだてられ、やがて古いカウボーイ・ソングをあつめて、歌をうたいはじめ、無類のロデオ乗りとして勇名をはせながら、荒牛乗り競技で落下。拳は砕け、膝はめちゃめちゃ、脚はねじれて、くるぶしはつぶれてしまう。だが、大手術ののちラファージはシンガー・ソングライターとしてよみがえる・・・・・」
     
コメント
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