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西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

古い西部劇の記事

2018年07月19日 | 西部劇の本

古〜い記事っす!!
友人の K君がこれでも読みな......と「 映画評論 」なる本に載っていた西部劇の記事をコピーして届けてくれた。私が大の西部劇ファンということを知っていて気を利かせてくれたもの。この本自体がなんと昭和37年3月1日発行だとか、1962年だよ......昭和は遠くなってるなぁと実感する(^^)
" 西部劇三大名作を再評価する " という題名で「 駅馬車 」「荒野の決闘 」「 シェーン 」について述べてある。この手の記事はもうたくさん見てきたけれどまた違った人が書いているのを見るとまた面白い......色々な人が色々な視点を持っているから。ただ、私的にはそれぞれの作品を比べる必要はないと思う…...ただ見て楽しめばいいと思うんです。 これらに 「 真昼の決闘 」と 「 ウィンチェスター銃73 」を加えた5作品はこれからの人達にも西部劇の古典を知るという意味で必見と思う(^^)

ついでに...と持ってきてくれた雑誌、往年の西部劇スター ジョン・ウェインを特集したもの。既に私も持ってる本だけど心配りが嬉しい(^^) これはこれで後日別途採り上げたいと思います。
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西部劇の本-16- ( 素晴らしき哉! 西部劇 )

2018年02月22日 | 西部劇の本

素晴らしき哉!西部劇
2003(平成15)年7月4日発行 / けやき出版

今日とりあげたのは一般に発売されたような本ではありません。西部劇大好きな方達の集まりが思いの丈を結集させたような機関紙です......戦後の日本の映画好きの中でも西部劇大好きが集まって友の会のような形が出来て「牧童」とか「西部劇通信」といった長く続くような機関紙に発展していった歴史の結晶といった趣きを感じます。
西部劇大好きでも私のように九州の田舎で成長した者には知りえないことでした......鹿児島にお住まいの西部劇好きの大先輩Mさんという方に「西部劇 / サイレントから70年代まで」(研究社出版)という本を差し上げた時にお礼にと戴きました、存在は知っていたのでいただい時は嬉しかったものです。表紙がセンスよくて素敵です...「荒野の決闘」出演スタッフの集合写真、トップにはサングラスをかけたジョン・フォード監督もいます、いいな!
各人の書かれた題名だけ載せておきます

西部劇とともに歩んだ道/ 「牧童」のスタートから「西部劇通信」の終焉まで/「西部人名簿」あれこれ/ウエスタン ブーム始末記/西部劇のプログラム/ B級ウエスタン・ノート/わが青春の友は西部劇であった/ブラボー ジョン・ウェイン/ランドルフ・スコットの賛歌/クーパーに魅せられて/ウエスタン・バイプレイヤーズ44選/太平洋を跨ぐ懸け橋/西部劇関連図書リスト/追憶の「荒野の決闘」/T君のこと...淀川長治/究極の西部劇ベストテン/ Swing Door

残念だけど、私的にはこんな本はたくさんの人達の目に触れる形になるといいなぁ...と思います
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西部劇の本-15-(西部劇の文化学)

2018年01月22日 | 西部劇の本
西部劇の文化学/ Culture Of Western
Library iichiko(限定400部)/ Winter 2008 No.97
発行: 文化科学高等研究院、発売: 星雲社......となっている。
私は西部劇が大好きでその方面に関する本はかなり持っているけれど、古本屋さんでこの本を見つけた時はちょっと驚いてしまった。季刊のようで、発行所を見るとどうも堅くて高尚なところが出した感じで西部劇とは無縁のような気がして......でも嬉しい(^^)この手の本は大体似たり寄ったりなんですが、これも同じかな...と思いましたがちょっと難しいことが書いてあります。目次だけ載せておきます。
特集 西部劇の文化学
[第1幕] ジェンダー転換する西部劇: 「失敗する男」と 「女の欲望」
[第2幕] 「シェーン」、西部劇のアルケタイプ
[第3幕] 西部劇はメチャおもしろい
[第4幕] メキシコが、西部劇の舞台である
[第5幕] ならず者がヒーロー、保安官がワル: 史実上のヒーロー
[第6幕] 西部劇の深いエッセンス: ほんとは暗いのだ、なぜ?
[第7幕] ガンファイターの最後
[ 終幕 ]バンデラスのメキシコ革命児 パンチョ・ビジャ

ジェンダー転換とか西部劇のアルケタイプとか何のことかわからない言葉があったり、"西部劇の邦題は原題とかなりちがっているため文脈上意味がかわってしまうことがある。本文は原題に近い訳題にしてある〜" とか書いてあって、往年の女優マレーネ・ディートリッヒの西部劇「無頼の谷」が「ランチョ・ノトリアス」なんて題名になっていたりするんですよね。これって何のことかわからなくてかえって混乱を招くと思うんですがどうでしょう?西部劇は本来娯楽作品ですから映画を輸入した会社が観客を増やそうと気の利いた邦題を付けようとするのは当然なので当たらずとも遠からず的な題名になっているはずなんですけど......西部劇が学術的な研究対象になってくると妙な事が起こるなぁ...と思ったりもします(smile) 西部劇は楽しく見ましょう!たくさん見ると色んなことがわかってきてさらに楽しく見ることができるようになります(^^)
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西部劇の本 「 西部劇を読む事典 」

2017年11月14日 | 西部劇の本
 
”西部劇を読む事典” 著者: 芦原 伸  2017(平成29)年11月 天夢人 から出版 307ページ  
(平成29)11月13日月曜日、半日だけの天神近くのHR病院での仕事が終わって全く久し振りに天神のジュンク堂に行った。アコーディオンを習い始めて少し回数が進んできたので何かいいアコーディオン曲集の楽譜本がないかなぁと思って探しに行く目的だった。 その前にDVD販売のコーナーに寄ってみる・・・新しい西部劇(パーフェクトコレクション)は出ていない。ふと映画の本のところを覗くと真っ先に目についたのがこの本です・・・まるで自分が吸い寄せられたみたいになって衝動買い1800円なり。おかげでアコーディオンの本は買わずに帰る・・・これで1か月くらいは楽しめそう(smile) 
まづは「あとがき」から読んでみた・・・トランプ大統領のことが書いてあった。 ” 13歳の少女の拉致事件を許せない ” と拳を挙げるトランプ大統領の声はそのまま「 捜索者 」のイーサン・エドワーズ( ジョン・ウェイン主演 )の姿と重なる・・・・とある、例の北朝鮮によるYさんの拉致事件のこと。この「 あとがき 」が2017(平成29)年初秋となっているのでこの本はまだ出版ホヤホヤの本なんですね。 
注意したいのは以前にNHK出版から2003(平成)年に出されていた「 西部劇を読む事典 」の増補改訂版であるということです。その時よりはすこし大判になっていて読みやすくなっています。 私的には表紙をもう少し爽やかな写真にかえてほしかったなあ・・・と思います、なぜって ちょっと前に「捜索者」という本が出されていてそれに表紙が似通った写真なんですね、ジョン・ウェインにするならもうちょっと若い頃の写真がよかった。それかゲーリー・クーパーね。 
 
この手の西部劇本は長年興味を持ってみてくるとどれも似たり寄ったりの内容です。でも、西部劇映画が廃れて化石となってしまった今、それでもたくさん出されている西部劇DVDを観賞するための基礎知識にはなると思うので貴重です・・・若い人達が興味を示してくれることを期待したいです。内容の項目だけ載せておきます 
・プロローグ:西部劇は大衆娯楽の世界遺産だ 
・第1章:映画で辿る西部開拓史 
・第2章:西部の民族学 
・第3章:西部英雄列伝 
・第4章:アウトローこそ西部の英雄だった 
・第5章:先住民の殺戮と偏見 
・第6章:銃について語ろう 
・第7章:西部劇100選 
・第8章:西部劇のスターたち 
・第9章:西部劇用語集 
私はこのような本、何冊も持っているのに新しく出るとやっぱり買ってしまう(smile)
ひとつ残念なのはアメリカの地名がたくさん出て来るのに地図が載せてないことです。やはり地図がないと言葉だけではどこら辺の出来事......とかわからないのですね。表紙裏にでも大きな地図が欲しかったな
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アメリカ 西部余話

2017年06月18日 | 西部劇の本

「 西部余話 」 というCDをいただいた
時々私のブログにコメントを下さる ”浜のご隠居 ”さまという方から 「 西部余話 」と題したCDを送って頂きました。 筑紫さんが若い頃から思い入れの深かった西部劇、アメリカ西部の人物像などについてこれまでまとめてこられた話がたくさん収蔵されている大変な労作です。以前に紙コピーで送って頂いたこともありますが、今回1枚のCDに収蔵されて読めるようになってながめていくとホントに労作という表現がぴったりだと思いました。ホントにホントに好きでないとこれだけの長い年月のかかった西部人物伝は作れないと思っていますし、本物のこだわりの本(あえて本という表現に致しました)です。 西部劇映画が好きで見る時、アメリカ西部や人物や事件などの基礎知識が豊富にあるとハハーン!なるほどなあ・・・と納得することが多々あって西部劇をより深く楽しむことができるという経験をしていますが、筑紫先輩の博識にはもうびっくりするほどです・・・今の時代にこれほどのこだわりを持った方には出逢うことはありません・・・思わずマイッタ!と剣を置く感じです(smile)。 
こうした知識の宝庫は広くたくさんの人達に広めたいと感じます・・・・昔の西部劇がおいおいとDVDになって発売になっているので西部劇の火を絶やさないようにしたいナと考えている今日この頃です。 浜のご隠居(筑紫様)さま 誠に有難うございました、宝物にします。 
後日その中から私が面白いと感じたところをかいつまんで(ご隠居様にかわって)採りあげてみたいと思っています
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つれづれに( この本はすごい 2 )

2015年10月05日 | 西部劇の本
 
  
”捜索者” The Searchers / The Making of an American Legend 著者グレン・フランクル/ 高見 浩 訳  2015(平成27)年8月30日発行 新潮社 3400円 

今日( 27.10/5 )天神近くの職場から仕事帰りに ”西部劇パーフェクトコレクション ”という10枚組の廉価DVDの新しいのが出ている(12巻目)とのことで天神ジュンク堂書店に寄ってみた。映画本のコーナーにあるので行ってみるとDVDよりも先にこの新刊書が目に入って思わず目が点になってしまいました・・・・・衝動買いもいいところで、表紙を見ただけで買ったのでした。 
公開当時(1956=昭和31年 )はあまり注目されなかったというジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演の西部劇「 捜索者( The Searchers 」 が近年アメリカで再評価されて2008(平成20)年アメリカ映画協会(American Film Institute)の西部劇部門で第1位になったというんですね、しかもそれが一時的なものではなくて続いていると。 
 
「捜索者」はインディアン(コマンチ族)にさらわれた兄の幼い娘2人を探して7年の捜索に出る弟イーサン・エドワーズ(ジョン・フォード)の物語でしたが、この本をちょこっと初めのほうを読んでみたところ、この物語には1836年東部テキサスで9歳の少女シンシア・アン・パーカー等5人がコマンチ族のインディアンにさらわれた事実があって シンシアの伯父ジェイムズ・パーカーが8年にわたってシンシアを含む子供達を捜し続けた・・・・・というちゃんとした史実に基づく事実があったということなんだそうです。 

帯裏には ”19世紀に実際に起きた少女シンシア・アン・パーカーの拉致事件。その凄惨な闘争劇を調べ上げ、奪還された女性が産んだ息子クオナの数奇な運命をたどり、西部開拓史における「神話的悲劇」として語り継がれる事件の真相を追う。さらには名匠ジョン・フォード監督が、この物語を西部劇屈指の作品へと昇華するまでを克明に描く。名画でアメリカ近代史を知る、全米話題のノンフィクション大作 ”・・・・・と書いてあります。読んでいくと本の前半がシンシア・アン・パーカーの拉致事件~彼女が生んだインディアン混血のコマンチ族酋長クアナ・パーカーの生涯に関する内容。後半は「捜索者」の原作者である西部小説家アラン・ルメイについて-から始まってジョン・フォード監督とジョン・ウェイン周辺のことについて一通りの紹介、そして映画「捜索者」の制作にまつわる話へ~と移っていきます。 
 
貴重なのは原作者アラン・ルメイ(Alan Le May)についてページを設けていることです。ジョン・フォードやジョン・ウェインについてはこれまでもたくさんの本など情報があっているので無くてもよかったかなと思うのですが、今や現代の人達にはジョン・フォードやジョン・ウェインを知らないという人達が多くなっていることを思うとやはり必要なページなんだと思います。まだ最後まで読みきってはいないので追々感想など載せようと思っています・・・でもこの本、西部劇好きの人やアメリカ西部に興味を持っている人達にはどうしても奨めたくなる作品で やはり肩入れしたくなります。

ついでですが、ジョン・フォード一家の俳優だったハリー・ケリーJr. が書いた本 「 ジョン・フォードの旗の下に 」( 高橋千尋 訳 1997年発刊 筑摩書房 ) も併せて読まれたらいいと思います・・・・・西部劇「 捜索者 」 について1項目あててあって 撮影の時の状況やハリー・ケリーJr. なりの感想が載っていたりします(写真2、ジョン・フォード御大を中心に右上から時計回りにハリー・ケリーJr.~ワード・ボンド~ベン・ジョンソン~ジョン・ウェインです)。

さて、今回紹介しました「捜索者」の本はハードカバー524ページの本なので1ヶ月は楽しめそうで、DVDもまた観直してみたくなりそうな感じ
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西部劇 「シェーン」の本

2014年10月26日 | 西部劇の本
 
”シェーン” 白馬の騎士伝説とアメリカニズム 
2013(平成25)年4月12日 東京図書出版 発刊 著者:青木 利元 
 
すこし前にこれと同じ本で「 真昼の決闘 」を載せましたが、この「 シェーン 」 の方が先に発売になっていたのです。大きな本屋さんを何度覗いても置いてなくて 先日やっとある本屋さんで見つけました。1953(昭和28)年公開の 「 シェーン 」 という西部劇はもう名作ですからこの本はきっとかなり売れたのでは・・・・・・と推測しているんですが、おそらくは年配層に興味を持たれる本(140ページ)だと思うんです。 私も例にもれずこんな本は見つけたら衝動買いする方です。 目次は次のような具合
 
01.はじめに・・・・・グランド・テイトン国立公園「シェーン・キャビン」にて 
02.「ピア」の評価の検証 
 *「シェーン」はリアリズムの映画化 
 *少年の目線 
03.秘めたる慕情・・・・・マリアンとシェーン 
 *シェーンをあまり好きにならないでね 
 *ジョー、私を抱いて、きつく抱いて 
 *俺よりももっとお前を大事にしてくれる人がいる 
 *私のためにそうして下さるの? 
04.シェーンとはいったい何者なのか 
 *原作と映画の違い 
 *ホワイト・ナイトとブラック・ナイト 
 *伝道師・シェーン 
 *滅びゆくガンマンの挽歌 
 *男には自分の生き方があるんだ、ジョーイ
 *「シェーン」はモダン・ウェスタンの先駆け? 
05.1953年4月23日、ニューヨーク、「シェーン」の公開 
06.映画史における「シェーン」の位置 
07.最後に 
08.出演者たち・・・・アラン・ラッド、ヴァン・へフリン、ジーン・アーサー、ブランドン・デ・ウィルデ(子役)、ジャック・パランス、ベン、ジョンスン 
09.監督、ジョージ・スティーヴンス 
10.あとがき

「シェーン」についてはもう語り尽くされているのであまり新しい発見はありませんが、映画の中に出てくる音楽についてはそれほど述べられていないのではと思います。讃美歌の ”Abide With Me ” が2回歌われます。独立記念日の野外パーテイの時とジャック・パランス扮する殺し屋ウィルソンに射ち殺されたトーレーの葬儀の場面。この歌はカントリー歌手のセイクレッドアルバムにも出てくるくらいですから古くからある賛美歌なんでしょう。私はジミー・ディーンの Sacred album での名唱が一番印象に残っています。 
日本では西部劇名作のベストテン以内に必ず出てくる「シェーン」なんですが、アメリカでの評価がどうなのかいつも気になっていました・・・・・この本でそのことが述べられています。 
アメリカ映画協会(AFI)の1997年の順位で「アメリカ映画ベスト100」で69位。2008年西部劇部門で3位、AFIの2007年順位で45位だったそうです。 著者は今後も順位があがっていく可能性が大であると推定しています。私個人としてはアメリカでもそれなりの評価がなされていることを知って安心、人情というのはあまり変わらないんですね。混迷の続くこの世の中で制作から60年以上経っている映画の普遍的な人気の源泉は何なのでしょうね
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つれづれに(アメリカ大陸横断鉄道物語)

2014年08月17日 | 西部劇の本
     
” 聞け、あの淋しい汽笛の音を ”  大陸横断鉄道物語  を読んだ  
1980(昭和55)年 草思社刊 ディー・ブラウン著 鈴木主税 訳 272ページ 
 
ずっと昔に買ってからパラパラと部分読みしたあと”積ん読”状態になっていた本を今頃になってやっと読了した。アメリカ西部のことや西部劇、カントリー&ウェスタン音楽に興味があるとこんな本にはどうしても目が行ってしまう私ですが、この本はなんせ文字が小さい上に1ページが上下段に分かれて書いてあるのでサイズが小さい割りにはとてもボリュームのあるものだったので途中でダレてしまっていたというのが実のところで、読むのに根気がいる本です。でもアメリカ西部開拓には欠かせない内容ではあります。 
西部劇でも鉄道にからんだ内容のものが沢山あるし、カントリー&ウェスタンの曲の中にも古典のジミー・ロジャースを始はじめとして多くのtrain songと呼ばれる曲があるので今回はまあ読み疲れたりした時にはそんなイメージを浮かべたり曲を聴いたりしつつやっとこさ読み終えたというところ。 

アメリカ東部と西部を結ぶ大陸横断鉄道の建設の頃はちょうど南北戦争(Civil War 1861~1865年)の時代にあたるようで、まあ大変な苦労があっようなんですが、一言で云うと 鉄道を通すための国からの土地払い下げ、インディアンからの土地収奪などが絡んで、鉄道会社を経営する一部の人間達の私腹を肥やすためのかっこうの事業だったようです。 アメリカの国威発揚とか国益のためなどといった殊勝な考えは建前に過ぎず、利権に群がる金儲け主義者達の思惑で進められたようなことが載っています。 まあよく西部劇でとりあげられ ”東部資本による強引な土地収奪に怒った住民とかインディアンが反発して~ ” などといったストーリーはあながち嘘ではないようです。1869(明治2)年に東部からのユニオン・パシフィック鉄道と西海岸からのセントラル・パシフィック鉄道がユタ州プロモントリーというところで繋がり、黄金の犬釘が線路に打ち込まれた歴史的な出来事であったことが述べられています。でも、それから100年経ったプロモントリーの現場は(この本が出版された1977年の時点での話)ぺんぺん草?が生えた単なる砂漠となって歴史をしのぶ見世物として300mあまりの線路が残っているだけなんだとか・・・・飛行機と車に席巻されたアメリカでの鉄道の衰退をみる思いですが、2014年現在はどうなっているんでしょうね?? 
西海岸からのセントラル・パシフィック鉄道線路敷設に中国人が動員されるようになったいきさつなども解かって興味深いし、西部の歴史上に有名な ”バッファロー”ビル・コディ達が工夫達の胃袋を満たすためにバッファローを射ちまくったとか、完成してからはアメリカ国内はおろかヨーロッパから金持ち連中が観光鉄道に乗って大挙西部に押し寄せた・・・・なんて話もあってその人達の西部に対する感想なども書かれています。 

 さて、こんな物語の参考になるのが1939(昭和14)年制作の西部劇「大平原(Union Pacific)」です。実に今から75年位前の西部劇映画なんですね、近年500円DVDが発売されたので嬉々として買って見てみたのですが、今見ても古さを感じさせないスケールの大きな西部劇でした。往年の西部劇スターの一人といってもいいジョエル・マクリーと名女優バーバラ・スタンウィックが出ています、若い頃のアンソニー・クインも出ていたりして楽しい・・・・・モノクロですが画質がとてもよくてまったく素晴らしい。「大陸横断鉄道物語」を読んだのでまたこの「大平原」とか故ジョン・フォード監督の無声映画「アイアン・ホース」を見たくなった
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西部劇 「真昼の決闘」の本

2014年06月29日 | 西部劇の本

 
” 真昼の決闘 ” 大統領が愛した西部劇    
2014(平成26)年4月8日 東京図書出版 発刊  著者:青木利元

西部劇ファンにとって嬉しい本が出されました。しかも1952(昭和27)年公開の「真昼の決闘(High Noon)」1本をテーマにした日本では珍しい本(237ページある )です。単独の作品に絞ってこれだけで通すような本はかつてなかったと思います。私も「 真昼の決闘 」は映画、ビデオ、レーザーデスク、DVDと何回も見てきていますがこの本を読んでまた映画を見たくなりました。「 真昼の決闘 」はアメリカでは赤狩りの時代( 共産党に関わったことのある人物や反戦主義者等を排斥しようという非米活動委員会の活動で荒れまくった時代 )に一致していてこの映画の製作者達の中にも大きな影を落としたことがよく判る仕組みになっています。知らなかった知識も得ることが出来ました。 
目次: 
第1章 去りゆくひとたち・・・・無法者フランク・ミラーの釈放の知らせに逃げ出す治安判事 ( オットー・クリューガー )、花嫁エイミー( グレース・ケリー)も夫を理解できず去ろうとする 
第2章 私怨・・・・次期保安官への推薦をしてくれないケインに対する保安官助手ハーヴェイ( ロイド・ブリッジズ )の反目 
第3章 再会・・・・かつての愛人へレン( ケティ・フラド )に会いに行く保安官ウィル・ケイン( ゲイリー・クーパー )の思惑は… 
第4章 協力を拒否する人々・・・・保安官ウイルが友人、町の人達への援助要請にことごとく裏切られる状況が  
第5章 女二人・・・・エイミーは夫が町を去らない理由を求めて夫のかつての愛人へレンに会いに行く 
第6章 決闘・・・・・4:1のまさにリアルな決闘の描写 
第7章 間奏曲 フレッド・ジンネマンの運命観・・・・・監督の立場から見た「 真昼の決闘 」の意味するもの 
第8章 「 醜いあひるの子 」が白鳥になるまで・・・・・専門家の試写で不評だった映画が大ヒットするようになったいきさつ 
第9章 カール・フォアマンと「 ハイヌーン的状況 」・・・・この映画の脚本を書いた彼がアカのレッテルを貼られてイギリスに亡命を余儀なくされた経緯 
第10章 ゲイリー・クーパーを讃える・・・・・出演料を大幅に低い条件に下げてまで出演を望んだクーパーの人生 
第11章 大統領が愛した西部劇・・・・・アイゼンハワー、クリントン、ブッシュ大統領など 
 
第1~6章までは映画そのものの内容を細かくかいつまんでの説明になっています。読んでいくと自ずと映画のシーンが浮かんできて ” ああそうだなぁ ” と相づちをうちたくなるようなところが多々あります。

知らなかったこととして、ホテルの憎たらしい受付け係を演じている俳優がどうも判らないでいたのですが、ホーランド・チェンバレン ( 1911~1984 ) というベテラン性格俳優だと別枠に採りあげてあって、しかも赤狩りの嵐の中でブラックリストに載せられて25年近く干され続けたこと、「 真昼の決闘 」にもクレジットタイトルから名前を外されたことなどが書いてありました。
悪漢の一人コービー( リー・ヴァン・クリーフ ) がハーモニカを吹いている場面があるんですが、何とタイトル曲の ” ハイヌーン ” を吹いていると書いてありました、遊び心かなとのこと・・・・気をつけて聴いていなかったけれどホントかなぁ・・・・という気がして今度見るとき確認してみようという気になりました。 
 
「 真昼の決闘 」については過去に何回かに分けて私の記事もありますので参照して下さい。
まあ西部劇ファンには楽しい本で、私は仕事で博多~鹿児島を往復する間に一気に読んでしまいました・・・・・なお、No.1として「 シェーン 」の本が出されています。この本の情報を教えてくださった太宰府のランディ衛藤さん有難うございました

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アメリカ西部の本

2013年04月18日 | 西部劇の本
  
ワイルド・ウェスト物語   
著者: 海野 弘  リブロポート発刊 1982(昭和57)年

開拓期のアメリカ西部を知るのに実に面白い本で 列車の中などの移動中に読むことが多い私なんかにとっては時間を忘れさせてくれますし、第一 肩がこらないな。 著者の海野 弘さんの ”あとがき ” にはこうあります 「 西部劇ファンであり、カントリー・ソングのファンであった少年時代の夢からこの本が生まれた・・・・・少年時代の夢というのは根強いもので、果てしない荒野をずっと馬で走ってゆく光景にはいつも魅せられてしまう・・・・・ワイルド・ウェストの歴史の面白さは、とてつもない自然とそこに生きる人間の個性的な生き方が克明に記録されていることである・・・・・悪漢や、泥棒、娼婦 はては牛や馬までもが、みんな主役で、生き生きと登場してくる 」 とのことです。 私がこの本を買った時からずいぶん年月がたってしまったので 今では古本でしか手に入らないかもしれないですが興味がある人で見つけたら絶対おススメですよ・・・・・このような本を見たあとに西部劇映画を見たり、カントリー&ウェスタン音楽を聴いたりするとそれらが数倍面白く感じるはずなんですね。写真は本のカバー表裏、カバーをとるとビリー・ザ・キッドの実存のネガ写真みたいなのが載っているっ・・・てわけ

目次をあげて、本の ”あとがき ” から大体の趣旨・・・・()内が著者の趣旨・・・・を感得すると著者の情熱がいっぱいです!

1. 荒野の哀愁( ワイルド・ウェスト全体の見取図を与えるための項、西部とはまず空間の問題なので 大まかに地理が頭に入っていなければならない )・・・・・山と川を越えて/ 馬の道、牛の道/ ワイルド・ウェストの時代 

2. ワイルド・ウェスト物語( ここでは映画にまつわる話が比較的多い )・・・・・カウボーイ・ハットをかぶれ西部がみえる/ ワイアット・アープの西部地図/ アメリカ式じゃじゃ馬馴らし/ 絵を描くカウボーイ/ 西部の<さすらい草>/ デンバーでシナのドラゴンを見た/ 銀色に角輝く牛/ カウボーイのカメラマン 

3. ワイルド・ウェストの酒場( ワイルド・ウェストでは人々の交流の場として酒場がいかに重要であったかあらためて感じさせられた )・・・・・西部では酒場もさすらう/ 月光のウィスキーを飲んだか/ サルーンの灯は向こう岸だ/ ロイ判事酒場で開廷す 

4. アメリカン・フォーク・アート( ワイルド・ウェストだけでなく、19世紀以前からのアメリカのフォーク・アート全般に触れている )・・・・・カントリーのスタイルで/ アーリー・アメリカン・サイン

5. 西部群盗伝( 1860~70年代、1880~90年代、20世紀初頭という三つの時代をそれぞれ代表するギャングをとりあげた )・・・・・ジェームズ&ヤンガーボーイズ/ ダルトン・ギャング/ ワイルド・バンチ


ちょこちょこと内容を追加紹介しようと思います

”絵を描くカウボーイ ” という項目で 西部がまさに失われようとした時代に 西部の忘れがたい光景を描き残してくれた二人の画家チャールズ・ラッセルとフレデリック・レミントンのことが載せられています。 著者によると、ラッセルは若くして西部に来てカウボーイとして働き、合間に絵を描いた。一方、レミントンはニューヨークで正統の美術教育を受けて西部にやってきた-とあります。 別な項目ではトム・リーという画家のことが述べられていて彼の2枚の絵が載せられています( 画題にロングホーンとスタンピード=牛群の暴走 とあります )
  ・・・・・私的にはこの3人には興味を魅かれました
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