上善如水(じょうぜんみずのごとし)...。有名なお酒の話ではなくて、本日はその原典...。老子でしたか....。
最上の生き方は水の如く...。様々に形を変え、高いところから低いところに流れ、自らは低位に留まるも、
その存在は不可欠...。水は田畑を潤し、多くの恵みをもたらす。そして何よりも人間の生命活動の源...。
無ければ困る(というより生きて行けない)のに、有り過ぎても困る(洪水、長雨被害)...という実に厄介
な存在でもあります。しかしこの現象が学ぶべきところで、何事も思うようにはならないもの(特に自然現象は)
だから、しなやかに、粘り強く生きて行きなさいよ...と言う事なのだろうと思います。
知人が、水はおカネと同じですね。と言ってました。無ければ困るけれど、有り過ぎても困ります。おカネ持ち
の戯言...嫌味な人だなと一瞬思いましたが、良く考えればそうかもしれない...。水が無くなるかもという本能的
な恐怖と、巨大な岩をも砕く濁流を目の当たりにした恐怖。どちらも共通項は背後の恐怖感...。
無い恐怖と、得たのちに失う恐怖...。生命活動の源なのに、有り過ぎると人間の命そのものを脅かす存在にも
なり得る水...。老子様は何千年も前から、人間の生き様をお見通し...。そしてコロナ禍の昨今、水のように形を
変えて、しなやかに、粘り強く生きて行きなさいよ...。上善如水...。今の時代に深く刺さる言葉です。