銚子・角巳之・三代目

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一杯のうどんから

2008年03月11日 | 日記・エッセイ・コラム

Img_2933 写真はいつも印旛グリーブさんでご一緒させて頂いております、印旛郡・栄町の名店“鈴や”さんの肉うどん。写真ではこの美味しさが伝わり難いかと思いますが、食いしん坊の私をして、何だこの美味さは...。と言葉が出ない逸品であります。この美味しさは、毎年11月、東京日野で開催される収穫祭で、日野の小学生が地元産100%の小麦で作った手打ちうどん以来かと。“鈴や”さんも、日野の小学生も共通項があります。まず原料がほぼ国産100%で、素人が手間を惜しまず一生懸命に作る....。素人というと、鈴やさんのご主人に大変失礼ですが、この方も脱サラ組。何故うどんなんですか?と聞くと、自分が好きだから....。ここで言う素人とは、作り手の都合で考えず、ただ食べる人のことを思って手間を惜しまない人。とでも定義しましょうか。さてこの一杯。鈴やさんや日野の例は別格として、一般的に言えば輸入品の塊となっているはず。殆ど輸入の異常さに気が付かない異常...。小麦の自給率は14%で、大豆に至っては5%前後しかありません。このうどんで何故大豆?という事ですが、ダシの醤油です。醤油は大豆と小麦で作るんですね。結構ご存じない方多いです。東北大学の学生さんが本年1月に行った、日本SHOCK!フェアが波紋を呼んでおります。日本の食糧輸入がストップした場合、日本人の食卓はどうなるか?をメニュー化し、自給率39%の危機的状況を多くの人に知ってもらおうという事を目的に開催されたんだそうです。それによると、耕作放棄地や後継者問題がクリアになったとして、3食殆どがイモ主体のメニュー。昭和20年前後、戦後の食糧難の状態に限りなく近づくと。危機を煽るわけではありませんが、食糧危機はもはや、今そこにある危機であります。食糧危機は株安より円高より切実な問題だ....。農水省はこの4月から食糧安全保障課(仮称)の新設を決めたとか。今まで何度も議論されてきた食糧安保論が再燃しております....。まずはカネ払えば何でも買えるという傲慢さを反省すること、生産者への感謝の念を持つこと...。それらに気付けばおのずと行動が変ってくると思います。それから“労働の対価”について良くお考え頂きたい。これ、農畜水産業の後継者といつも話すことであります。詳細はいずれ掲載致します。一杯のうどんの中に、大きな問題提起があります。