銚子・角巳之・三代目

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桃園の誓い

2008年03月04日 | 日記・エッセイ・コラム

Img_2893 “不求同年同月同日生、只願同年同月同日死......” 我ら同年同月同日に生まれることを得ざりしも、願わくは同年同月同日に死せん....。三国志に描かれた劉備、関羽、張飛の3人による義兄弟の契り・桃園(とうえん)の誓いであります。さて、桃の節句が終り、梅の花が命の胎動を見せ始めた今日この頃。冬の寒さから時に春の穏やかさを感じる...。出逢いと別れの季節でありますが、自然の営みは一年で最も華やかな季節。咲き誇る梅や桜に感動し、散り際の見事さに感嘆する。まさに日本人に生まれてよかったと思える瞬間であります。冒頭の言葉、正史・三国志には描かれておらず、三国志演義など庶民受け狙った作り話とも言われておりますが、この際、真偽はどうでも良い事。桃の花が咲き乱れるその下、志を立てた男達が義兄弟の契りを結ぶ。目の前に3人の息づかいまで聞こえてきそうであります。腐敗した世の中を嘆くだけで、自らは何もすることが出来ない....。その虚しさに打ちひしがれている時に劉備は関羽、張飛に出逢う....。“我ら三人、姓は違えども兄弟の契りを結びしからは、心を同じくして助け合い、困っているものたちを救おう。国家に報い、民を安んずる事を誓う。我ら同年同月同日に生まれること得ざりしも、願わくは同年同月同日に死せん....。” 俗に地縁、血縁などと申します。血は水より濃いとも...。反対に遠くの親戚より、近くの他人...。本年から年間80万人というペースで未曾有の人口減少局面に入る国で暮らしております。血が水より濃い...本当でしょうか? 縁(えにし)とは何なんでしょう? 桃園の誓い...。人口減少率千葉県ワースト1位の街に暮らしておりますと、実に様々なものが見えて参ります。血は繋がっていないけれど、一緒に過ごす形式はちょっと違うかもしれないけれど...、それでも繋がりを感じる。繋がっていると感じられる安心感が、日常生活をより豊かに変えていく....。写真は水戸・偕楽園の梅。まだ一分咲きくらいでしょうか。水戸の黄門様の辞世。花は散りそろ・人は死にそろ・この世は夢よ・ただ狂え.....。狂うほどに熱い人生を送ってみたいものです。それを既存の概念ではバカというのかもしれませんが....。