風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「家族はつらいよ」

2016-03-13 | 映画・芝居・TV


山田洋次監督にとっては
「男はつらいよ」以来の喜劇とのこと。
「あの世で渥美さんが笑ってくれるといいなぁ」
とは新聞に載っていた山田洋次さんの弁。

期待にたがわず面白い。
9割方埋まった客席が爆笑の渦だった。
・・・が、そこは人情話の山田監督。
目尻に涙を溜めての笑いとなる。
登場人物ひとりひとりの気持ちの機微が
細かく描かれたシナリオ
画面の隅にまで気配りが行き届いた楽しい小技、
そして観客の心をくすぐるリアルな演出。
うまいなぁ。
「東京家族」とまったく同じ役者さんたちも
みんな手練れでうまい方々ばかりなので
あっという間に引き込まれ、
あっという間にエンディングになった感じ。

特に、一番リアルな演技と感じた夏川結衣さんと
あれだけうまい役者さんたちに囲まれながら
負けることなくしっかり役にはまっていた
蒼井優さんに感心した。
お2人ともすっかり演技派俳優だねぇ。

身につまされて見た観客も大勢いたと思うが
(終わった後、後ろの席のおじさんが
「リアルだったなー」とため息ついていた 笑)
それでも、涙を誘った後の
山田監督のエンディングのうまさには脱帽。
ネタバレになるからこれ以上ここでは書かないけど
なるほどねぇ。
これは名画だな。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 涙のレポート | トップ | 庭にも春が »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画・芝居・TV」カテゴリの最新記事