風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

「国」の感覚と普通の感覚

2008-04-08 | 風屋日記
商売やってる人や
営業の仕事をしてる人ならわかると思うけど
値上げするってのは難しいことだ。
当然の事のように文句や嫌みを言われるし、
もしかすると顧客を失うこともある。
もちろん正当な理由による値上げってのは大事だけど
それはあくまで自分にとっての理由であって
お客様にとっての理由ではない。
まぁ値上げをお願いするにしてもせいぜい5%。
10%も値上げするとなるとそれ相当の覚悟が必要だ。
そしてできれば同業横並びでお願いしたいところ。
自分に対する批判が薄められるからね。
石油、紙、金属、食品・・・みんなおっかなびっくりだ。
ところが平然と、一方的宣言で30%も値上げされたものがある。
政府買い付けによる輸入小麦だ。
商取り引きの常識では考えられない。

昨日の日経の記事で米相場の高騰が懸念されていた。
ベトナムやインドが国内消費を優先させるために
輸出量を制限し、流通量が激減したためだ。
健康ブームによって中東や欧米でも米がブームになっており、
最大の輸出国タイの価格が3ヶ月で2倍になったとのこと。
そのタイでも米からバイオエネルギーのための穀物へと
転作が相次いでいるために生産量が減っているみたい。
香港あたりでは買いだめの動きもあるらしい。
振り返って日本はどうか。
相変わらずの減反によって耕地面積は減り、
食料の自給率は下がる一方だ。

「自分さえ儲けられればいい」
「利益のためなら手段を選ばない」
という投資活動が世界経済をめちゃくちゃにしつつある。
自由主義経済が崩壊し始めているように感じるのは私だけ?
そういう世界の動きに日本政府はどう対応するつもりなのか。
資源や原材料ばかりでなく、ことは食料にも及んでいるのに。

ガソリンを25円下げるために民主党はあるのか?
確か与野党による最初の議論は
「なぜいつまでも『暫定』の税率が残っているのか」
だったはずなのに、いつの間にか論点がズレてきて
他の暫定税率は簡単に可決されてしまった。
むやみに作る必要はないが、地方には生活道路は必要だ。
そしてそれ以上に既設道路のメンテナンスに費用がかかる。
予算上ランニングコストが全く考慮されていない。
一方では道路特定財源(ばかりじゃないと思うが)の無駄遣いや
ろくに使いもしない最新鋭の軍備に金を費やしている。

防衛省と外務省を合体し、自衛隊を国際支援隊に変えて、
インフラ整備や災害復旧などの支援活動のための組織とする。
武器は個人を守る最低限のものだけとする。
それを実行しただけでかなりの財源が生まれると思うがなぁ。
そして食料の国内自給率UPや国内インフラ整備などに
どんどん回していけばいいと思うのだが。
もちろん社会保障にもね。
「後期高齢者医療制度」なんて
年寄りから生きるモチベーションを奪うネーミングだけ見ても
「金がかかるからさっさと死んでくれ」
と言ってるみたいに聞こえるけどさ。
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2 コメント

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間違い? (なつのぐらんぱ)
2008-04-09 01:21:55
 ガソリンを25%下げるために民主党はあるのか?



 25円下げるため

では? 25%下げてくれたら民主党の支持率はそれこそ25%UPするのでは。


>なつのぐらんぱさん (風屋)
2008-04-09 08:10:57
確かに(笑)
25円の間違いでした。直します。
でも25%下げたからといって
民主党の支持率が25%UPするかなぁ。

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