風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

第2回 花巻の観光まちづくりセミナー

2018-07-27 | 生活の風景


一昨日は「カンタ卒業式」の前に
花巻市観光協会からのお誘いでこのセミナーに出席。
先月行われた第1回に続き、私自身2度目の出席となった。

花巻は農業も工業も盛んだが、全国的には観光都市。
コンテンツが他の町に比べてたくさん揃っている。
そんな花巻の観光施策上の課題はいくつかあるけれど、
特に挙げるとすれば
「観光によってまち全体が儲かる仕組みができていないこと」
「それぞれのプロモーションがバラバラで戦略的ではないこと」
の2点だと思う。
どちらもネットワークができていなくて連携不足。

それと、観光関連業以外の産業の観光意識が低いこともあると思う。
花巻の温泉に海外からの観光客が何万人も来ているのに
その人たちを「まち」に呼び込めていないのは
「まち」そのものの魅力アピールが足りないことと
「まち」にインバウンド対応ができていないためだと思われる。
観光というのは観光業だけではなく
農業、商業、工業も一緒になって考えなければいけないことだし、
市民レベルでもその意識を持たなければいけない。

プロモーションに関しては
前述のような、それぞれバラバラなやり方も問題ながら
例えばパンフやwebサイトを作っても、
作るのが目的となってプロモーションに結び付かなかったり、
リサーチができていないので一方的に言いたいことだけになってしまい、
表現上効果的なトリガーをうまく作れなかったり。

今回のセミナーではイベントの問題点も指摘されていた。
ひとつには、前述にも関わるが
既存観光コンテンツや地元商店と連携が取れていないイベントにより
ひとは来るけど地元商店街が疲弊してしまうとか、
単発イベントの乱立により相乗的、継続的な経済効果を生み出せないとか。

だからこそ、きちんとリサーチ&マネジメントできる
そして各産業や行政が参加した、戦略的プロモーションができる
花巻独自のDMO(Destination Management Organization)が必要
・・・というセミナーだった。
観光を通じた経済効果だけが目的ではない。
商工業や農業振興はもちろんのこと、
少子高齢化を含む人口減少にも、市街地活性化にも、
公共交通機関整備にも、雇用増加にも効果が見込める。
早急な準備が必要だと感じている。
コメント
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