南千住の駅から歩いて5分。
鎮座1200年という古社がある。
その名も素盞雄神社。
天照大神に逆らったと伝えられる弟神を
祭神にしていることも面白い。
何しろ神話上は悪役なのだから。
しかし素盞雄は別の顔も持つ。
蘇民将来、巨旦将来の兄弟の物語にも
素盞雄は牛頭天王という名前で登場する。
悪疫災厄から守ってくれる神が素盞雄となった物語。
実は我々の神楽の演目「天王舞」はこの物語なのだ。
悪鬼巨旦から蘇民の娘を守り、後に娶る牛頭天王こそが
素盞雄と言われている。
また蝦夷と呼ばれた東北地方の人々の出自も
素盞雄と言われたりもする。
岩手の神楽にとっては由緒ある神社とも言えるだろう。
素盞雄神社は今「桃まつり」の真っ最中。
他の観光地や商店街が桜まつりを競っている中
この神社の境内は桃の木々が満開の花をつけていて
そのかわいいピンク色が参拝客の目を奪っている。
神楽殿ではたくさんの雛人形。
やはりお雛様には桃の花がよく似合う。