シャツのほころび涙のかけら

昔よく聞いたNSPのタイトルを拝借。…趣味や日常を綴っています。基本はガンバレ自分!時々覗いてみてください。

ヨシの梯子状の葉の製作者

2020-09-26 | 主に野鳥や昆虫

〈9月13日(日)、北本自然観察公園散歩より。〉
八つ橋からは、池に密生するヨシが間近に見られる。その中にヨシの葉の先が上下に繋がって捻じれているのをいくつか見た。何がどうやったらこのような形になるのか不思議だ。

偶然にも、いつも拝見する地理佐渡..さんのブログ『地理の部屋と佐渡島』で、同じような現象を9月13日の日記「虫の作る細工が面白い」でとりあげていた。やはり、理由というか虫の名前は分からないようだ。

そこで、調べて名前が分かったらコメントしようと試みたが、Webでアレコレ検索しても分からなかった。最後の手段、公園内にある埼玉県自然学習センターに連絡して解った。

答え:製作者は『タテシマノメイガ』の幼虫

名前が分かったので、改めてWebで調べてみると、北本自然観察公園の昨年の8月の公園日記に記載があった。
~作者はタテシマノメイガという1.5センチほどの小さなガの、さらに小さな幼虫。小さな体で長いヨシの葉を器用に二枚ずつ綴り合わせ、その中で葉を食べて育ちます。ヨシが伸びるとまた一段上にと、それを繰り返すことでハシゴのような形が段々と作られていきます。植物を切ったり折ったりと加工をする昆虫は多くいますが、この巣の規則立った様子は、まさに自然が作り出す工芸品です。~

ん~まだ作り方が分かり難いので、さらに調べると『こあじろの森くらぶ通信』という会報誌pdfに、「ヨシの葉に見られる草梯子構造とこれに関わる虫たちについての観察」の説明が記されていた。これによると、

1)タテシマノメイガの幼虫が先端の葉3、4枚を縦に筒状に綴りあわせ隠れ家兼食用として直立巣をつくる。
2)ヨシが生長して、葉と葉の間が伸びてきて解けるのだが何度も巣のくくりを内側からも外側からも修理する。
3)さらにヨシが生長するが先端部分が綴られたままで、葉の基部が一層成長するので、すぐ下の葉の先端に引っ張られる形になり、1段、2段と草梯子が形成される。

ん~なるほど。つまり、タテシマノメイガの幼虫が、生長途中のヨシの葉を縦に数枚合わせて筒状の直立した巣兼餌の備蓄を作るものの、その後ヨシは生長して葉と葉の上下の間隔が空いていくが、幼虫が修理して繋ぎとめるので、梯子状を成すわけだ。
地理佐渡..さんのブログには、最初の直立巣も記録されているのでイメージし易い。

 

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4 コメント

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おはようございます。 (地理佐渡..)
2020-09-27 07:53:03


紹介ありがとうございました。
これでやっと一つ謎解きができました。

昨日1度お邪魔してコメント入れした
のですが、消えていましたね。

二重になっているようでしたらこちら
を消去して下さい。

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地理佐渡さん こんばんは (KAEDE)
2020-09-27 23:05:05
私も気になっていましたので、解決してホッとしました。
昆虫と植物の生長による自然の細工でしたね。
本当に面白いものです。
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Unknown (ringo)
2020-09-29 23:30:44
こんばんは。
ヨシの梯子状の葉の製作者は、『タテシマノメイガ』の幼虫なのですか。よく調べられましたね。
ヨシの葉の先が上下に繋がって捻じれているのは、不思議な現象ですものね。私は見たことがありませんが、見たら人がしたのだと思ってしまったでしょう。
タテシマノメイガという虫はどんな姿なんでしょう。


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ringoさん こんばんは (KAEDE)
2020-09-30 22:54:08
結局、最後は聞いてしまいました・・・。
私も最初は昆虫の仕業かなと思い。でもあまりにも造形が大きいので人の手による悪戯かと思ったりしました。植物の生長過程も取り入れたモノとは思いませんでした。
成虫はWebで画像を見ましたが・・・表現しにくいです。賑やかです。
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