龍馬伝第41回『さらば高杉晋作』

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　タイトルの通り、高杉晋作（伊勢谷友介）が世を去る。龍馬だけでなく、木戸貫治（谷原章介）や元奇兵隊の人々との濃厚な交わり、別れの悲しみ、高杉の無念と諦念が精根こめて描かれている。伊勢谷友介が渾身の演技で魅了するが、志なかばでの29歳の死はあまりに痛ましい。
　一度は見舞いを断られた元奇兵隊の人々やその家族が再び高杉のもとを訪れ、ともに花見をしたいと言う。ほとんど死相の浮き出たような高杉がそれでも笑いながら三味線を弾く背中に桜の花びらが舞い落ちていく。折しも海援隊のいろは丸が初めての出航を目の前にしており、浜に出た高杉は、それを祝福するかのように海原に向かって両手をひろげ、そのまま波打ち際に崩れ落ち、慟哭する。三味線の音がだんだん乱れたような音色になって高まっていく。まるで高杉へのレクイエムのように。

　高杉が泣き濡れながら「坂本さん、」と言ってその次のことばがどうしても聞き取れなかった。高杉さん、あなたは最後に何と言ったのか。