因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

劇団肋骨蜜柑同好会第8回公演 『愛の技巧、または彷徨するヒト胎盤性ラクトーゲンのみる夢』

2016-10-31 | 舞台
*フジタタイセイ脚本・演出 公式サイトはこちら シアター風姿花伝 11月1日まで(1,2,3) 昨年秋より「見逃せない劇作家」として強烈に印象づけられた劇団肋骨柑同好会のフジタタイセイの新作である。山合いの村で旅館を経営していた父が亡くなり、5人きょうだいとその連れ合いや子どもたちが、久しぶりに顔をあわせた。そこへ見知らぬ美しい女性が弔問に訪れてから数時間の物語である。  小説の舞台化や古典、近 . . . 本文を読む
コメント

2016年11月の観劇と句会

2016-10-29 | お知らせ
 11月は例年にも増して慌ただしくなりそうで、一つひとつ大切に見ていきたいですね。決定と悩み中のものも含め、観劇予定は以下の通りです。ご参考までに。*劇団チョコレートケーキ第二十七回公演 『治天の君』(1,2,3,4,5,6,7,8) 2013年の初演を見のがしたので今回はぜひにと。*Minami Produce verse.07 「ドラマリーディング『近・現代戯曲を読む』」 友人から「 . . . 本文を読む
コメント

文学座創立80周年記念公演『越前竹人形』

2016-10-25 | 舞台
*水上勉作 高橋正徳演出 公式サイトはこちら 紀伊國屋ホール 11月3日まで 文学座創立80周年記念公演第一弾が本作。小説家である水上に、戯曲の書き下ろしを委嘱したのが文学座であり、1966年に『山襞』を上演して以来、『海鳴』、『飢餓海峡』、『五番町夕霧楼』、『雁の寺』と、数々の舞台を上演している。今回の『越前竹人形』は36年ぶりの水上作品にして、はじめての上演となった。 紀伊國屋ホールでの観劇は . . . 本文を読む
コメント

シアターコクーン・オンレパートリー2016 『るつぼ』

2016-10-24 | 舞台
*アーサー・ミラー作 広田敦郎翻訳 ジョナサン・マンビィ演出 公式サイトはこちら シアターコクーン 30日まで その後大阪・森ノ宮ピロティホール  『るつぼ』は、新国立劇場での宮田慶子演出の舞台が記憶に新しい。当然のこととはいえ、翻訳、演出、出演俳優が変わると、舞台はこうも変容するものか。絶対的な良い悪いではもちろんなく、単純にどちらが好き、そうでないでもなく、翻訳のちがいが生むことばの味わい、演 . . . 本文を読む
コメント

劇団唐組 第58回公演『夜壺』

2016-10-15 | 舞台
*唐十郎作 久保井研+唐十郎演出 公式サイトはこちら (1,2,3) 明治大学構内の猿楽通り沿い特設紅テントでの公演は23日まで その後雑司ヶ谷の鬼子母神で11月6日まで 今回の『夜壺』公演は、自分にとって特別なものとなった。それは明治大学和泉図書館ギャラリーで10日に終了した企画展「演劇人、詩人、文学者としての唐十郎展」の関連イベントである「唐組 久保井研によるワークショップ『夜壺』を読む」を体 . . . 本文を読む
コメント