因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

文学座公演 『田園 1968』

2022-06-23 | 舞台
*東憲司作 西川信廣演出 公式サイトはこちら 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA 25日終了 文学座と東による作品のblog記事はこちら 世界各国の若者たちの政治活動が激化し、日本でも全共闘が荒れ狂う1968年、高度経済成長の勢いが迫りくる地方に暮らす梁瀬家の人々を中心とした物語だ。一家の末っ子で浪人生の次男(武田知久)が語り部となって、舞台と観客をつなぐ。祖母(新橋耐子)は、亡くなった . . . 本文を読む
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六月大歌舞伎 第三部「ふるあめりかに袖はぬらさじ」

2022-06-22 | 舞台
*有吉佐和子作 齋藤雅文演出/坂東玉三郎演出 公式サイトはこちら 歌舞伎座 27日まで「与話情浮名横櫛」主演の片岡仁左衛門が病気療養となり、本作に代替えとなった。俳優、演出家だけでなく、成瀬芳一(演出補)、織田音也、前田剛(美術)、中村圭佑(照明)、今藤政太郎(劇中歌作曲)、内藤博司(効果)など劇団新派にゆかりの舞台創造の錚々たる方々の実績、知恵、情熱が結集し、初日より絶賛の声が引きも切らない。仁 . . . 本文を読む
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serial number 07『Secret War ひみつせん』 

2022-06-17 | 舞台
*詩森ろば作・演出 公式サイトはこちら 東京芸術劇場シアターウエスト 19日終了 本作の舞台は、かつて秘密戦という名の科学戦争のための研究が行われていた第九陸軍技術研究所、通称「登戸研究所」である(劇中では「登沢研究所」)。現在は「明治大学平和教育登戸研究所資料館」となり、企画展や講演会などが開催されている。物語は、研究所で和文タイプを担当する村田琴江(三浦透子)たち女性タイピスト、研究者たち、責 . . . 本文を読む
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鵺的 第15回公演 『バロック』[再演]

2022-06-13 | 舞台
*高木登作 寺十吾(tsumazuki no ishi)演出 公式サイトはこちら ザ・スズナリ 19日まで 過去記事→(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21+α,22) 一族のほとんどが近親相関関係にあり、そこから逃れるには互いに殺し合うしかない血と骨の壮絶憎悪劇『悪魔を汚せ』(初演、再演)は、鵺的の傑作で . . . 本文を読む
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COCOON PRODUCTION 2022/NINAGAWA MEMORIAL 『パンドラの鐘』

2022-06-08 | 舞台
*野田秀樹作 杉原邦生演出 公式サイトはこちら シアターコクーン 28日まで 1999年の初演では、世田谷パブリックシアターで野田秀樹演出/出演版が、シアタコクーンで蜷川幸雄演出版がほぼ同時期に上演された。二十数年を経て杉原邦生が映像、小劇場、歌舞伎まで、年齢もキャリアも出自も異なるたくさんの俳優との創造に挑む。杉原演出の舞台観劇記事はこちら(2014年から、なぜか一気に2020年に飛んでおります . . . 本文を読む
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