因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

東京夜光『ユスリカ』

2019-08-29 | 舞台
*川名幸宏作・演出(1,2,3,4,5) 公式サイトはこちら 下北沢・小劇場楽園 9月1日まで 東京夜光は、下北沢ウェーブ2018選出旗揚げ公演『裸足の思い出』、同年12月第2回公演『世界の終りで目をつむる』に続く今回が第3回公演になる(「8月の観劇と俳句の予定」の記載を訂正しました)。 「ユスリカ」とは蚊に似たハエ科の昆虫で、水べりにたくさん集まり、柱状になって飛んでいる小さな虫のことである。  . . . 本文を読む
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演劇集団シックスセンス第2回公演『サクラノソノ』

2019-08-23 | 舞台
*アントン・チェーホフ原作 大滝寛(文学座)演出 中野・劇場MOMO 25日まで 「文学座プラチナクラス」とは、演技経験を問わず(学歴、国籍も不問)、40歳以上の男女を対象に行っているシニア向けの俳優養成講座で、現在第9期生が受講中である。講座終了後に結成された「文学座プラチナネクスト」というユニットもあり(1)、文学座の大切な事業のひとつとなっている。  シックスセンスは、その文学座プラチナク . . . 本文を読む
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サイマル演劇団×コニエレニ『狂人と尼僧』

2019-08-22 | 舞台
*日本・ポーランド国交樹立100周年記念事業 スタニスワフ・イグナツ・ヴィドキェーヴィチ(通称ヴィトカツ)作 関口時正翻訳 赤井康弘演出 公式サイトはこちら シアターバビロン流れのほとり 25日まで サイマル演劇団(1,2,3)とコニエレニ(1)のコラボ公演である。作家のスタニスワフ・イグナツ・ヴィドキェーヴィチ(以下通称のヴィトカツィ)は、1885年ワルシャワに生まれた劇作家、画家、哲学者である . . . 本文を読む
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『今昔物語 ドラマ編』

2019-08-17 | 舞台
*桑原茂夫構成・演出 8月16、17日2回公演 荻窪/カフェクラブ石橋亭 <参考>唐組公式ブログ 『今昔物語集』は今から千年前、王朝文化華やかかりし時代を背景に、目をそむけたくなるほどの人間の業、狂おしく悲しい男と女の営みなどが生々しく描かれている。このリーディング公演は、この『今昔物語』を紐解き、「羅生門の惨」を序章とし、女が語る物語と男が語る物語を交互に読むものだ。男語りを劇団唐組 . . . 本文を読む
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八月納涼歌舞伎第三部『新版雪之丞変化』

2019-08-10 | 舞台
*公式サイトはこちら 27日まで 東銀座/歌舞伎座 俳句の季語で「夏芝居」や「夏狂言」とは、陰暦6月、7月ごろ、江戸はさまざまな夏祭のほうが盛大で、人気役者は避暑に出かけたり巡業にでたりと景気が悪い。それで日ごろ出番の少ない若手や端役・脇役の役者が一座を組んで行う芝居を言う。本水を使ったもの、怪談物など納涼的な演目が多い…等々、季語の本意と現在の八月納涼歌舞伎の有り様は、意味が同じと . . . 本文を読む
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