因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

新宿梁山泊 第58回公演 『マクベス』

2016-11-26 | 舞台
*ウィリアム・シェイクスピア原作 小田島雄志翻訳 金守珍演出 宇野亞喜良美術 公式サイトはこちら 芝居砦満天星 27日で終了 満天星シェイクスピアシリーズVol.3 梁山泊は、2011年夏、スズナリでの公演を一度見たきりである。 芝居好きの友人からいろいろに情報や噂を聞きながら、本拠地にはなかなか行けないでいたのだが、今回遅ればせながら、はじめて芝居砦満天星へ。同道の友人も「一度しか行ったことがな . . . 本文を読む
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笛井事務所第8回公演『冒した者』

2016-11-23 | 舞台
*三好十郎作 望月順吉(文学座)演出 公式サイトはこちら 新宿シアターモリエール 28日で終了 寡聞にて今回の公演ではじめてその活動を知った。「笛井事務所」との名称であるが、いわゆる芸能プロダクションや芸能事務所ではない。設立から4年、「戦後日本文学を通して現代社会にも通じる人間の不変の姿を見ることをテーマに、公演毎に演出家・出演者をアレンジして活動」(公式サイトより)という高い志を掲げた硬質なカ . . . 本文を読む
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演劇集団円 『景清』

2016-11-22 | 舞台
*近松門左衛門原作 フジノサツコ作 森新太郎演出 公式サイトはこちら 吉祥寺シアター 27日まで  公演チラシには、「近松門左衛門の浄瑠璃台本『出世景清』を原典に、幸若舞、能や歌舞伎、各地に伝わる伝説などから想を得て、平景清(たいらのかげきよ)を中心に戦乱の世に振り回された人間たちの哀れを描きます」と重々しく。タイトルロールを演じる橋爪功は75歳の現在、ドラマや映画でもなくてはならない俳優であり、 . . . 本文を読む
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日本のラジオ 『ヒゲンジツノオウコク』

2016-11-20 | 舞台
*屋代秀樹作・演出 公式サイトはこちら 新宿眼科画廊スペース地下 20日で終了 (1,2,3,4,5,6,7) 辺見(宮崎雄真/アマヤドリ)はかつて小説を書いていたが、ここしばらく活動休止状態。恩師の伝手で多賀家を訪れ、四姉妹の末娘の家庭教師として通うことになった。新宿眼科画廊スペースを横長に使い、壁にはまるでひびのように蔦が這い、そこに枯れた薔薇が数本付けられている。中央には木製の小さ . . . 本文を読む
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朗読劇 『季節が僕たちを連れ去ったあとに』

2016-11-18 | 舞台
*山田太一編『寺山修司からの手紙』(岩波書店刊)より 広田淳一(アマヤドリ)構成・演出 公式サイトは こちら 六行会ホール 20日まで トライストーン・エンタテイメントによる昨年夏の『女中たち』は、若い俳優の誠実な姿勢が強く印象に残っている。今回は山田太一が編んだ『寺山修司からの手紙』を原作に、広田淳一(アマヤドリ)が構成・演出を行う朗読劇である。「若者たちでなければありえなかった、創造するエネル . . . 本文を読む
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