因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

文学座有志による久保田万太郎作品『夜長』『あしかび』

2018-01-31 | 舞台
*第8回したまち演劇祭in台東参加作品 公式サイトはこちら 浅草見番(詳しい解説のサイトはこちら)29日で終了 前回(2013年夏)浅草見番で同じく久保田万太郎作品を観劇したときの記事はこちら 浅草に生まれた久保田万太郎が描く大正、昭和の下町の風情と人々の心模様を描いた短編2本立て公演。菅野菜保之を客演に迎え、アフターイベントには幇間の桜川八好、浅草奉賛会会長・鈴木秋雄氏(今回の出演者の鈴木亜希子 . . . 本文を読む
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『Sheakespeare's R&J~シェイクスピアのロミオとジュリエット』 

2018-01-23 | 舞台
*ウィリアム・シェイクスピア原作 ジョー・カラルコ脚色 松岡和子翻訳 田中麻衣子演出 トライストーン・エンタテイメント主催、世田谷パブリックシアター提携公演 公式サイトはこちら シアタートラム 2月4日まで 2月7~8日兵庫県立芸術文化センター阪急ホールでも上演 厳格なカソリックの全寮制寄宿学校の男子高校生たちが、禁断の書である『ロミオとジュリエット』を真夜中にリーディングを始める。数百年に渡って . . . 本文を読む
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文学座有志による自主企画公演 シアターX特別提携公演『この道はいつか来た道』

2018-01-21 | 舞台
*別役実作 藤原新平演出 公式サイトはこちら シアターX 21日で終了 老夫婦の会話劇と言えば、同じ別役実の『虫たちの日』(中村伸郎、平木久子共演)が思い出されるが、本作はより幻想的な枯淡の味わいである。別役劇の既成概念をゆるやかに変える佳品だ。  何より驚いたのは、本山可久子の台詞である。決して声を張ることなく、淡々と自然なのだ。別役実作品の台詞は、俳優に必要な発声や滑舌、台詞回しといったさま . . . 本文を読む
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梅田芸術劇場主催公演『黒蜥蜴』

2018-01-19 | 舞台
*江戸川乱歩原作 三島由紀夫脚本 デヴィッド・ルヴォー演出 公式サイトはこちら  日生劇場公演は1月28日で終了 梅田芸術劇場メインホール 2月1日~5日まで 立派な劇場で外国人演出家によるスタイリッシュな演出、美しい女優、豪華な衣装でめくるめくような物語。ゴージャスとはこういうことなのだと嘆息した。 緑川夫人こと女盗賊・黒蜥蜴を堂々と演じた中谷美紀は、一分の隙もない美しさと貫禄で劇場を制圧し、明 . . . 本文を読む
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劇団ロ字ック第12回公演『滅びの国』

2018-01-18 | 舞台
*山田佳奈作・演出 公式サイトは こちら『滅びの国』(1,2,3,4,5,6,7,8)下北沢・本多劇場 21日終了 結成8年にして、ロ字ックが下北沢・本多劇場に進出した。何不自由ない暮らしをしながら、心の通い合わない夫の言動に傷つき、「ハムの人」と呼ぶ主婦に代表される心を開けないご近所と折り合いをつけることに疲れた主婦透子(吉本菜穂子)が、金で若い男・祥示(三津屋亮)を買った。細身でハンサム、女の . . . 本文を読む
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