晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

ソ連型社会主義の実験と失敗

2007-07-12 19:48:01 | Weblog
 コンサドーレ辛勝

 昨夜は、札幌厚別公園陸上競技場で、サッカーJ2コンサドーレ札幌対アビスパ福岡のナイトゲームを観戦しました。

 常設の照明設備が無いため、投光機と自家発電装置の付いた移動式のクレーン車4台がピッチを照らし、少し雨に濡れた芝生が鮮やかでした。

 7月と言うのに震えるような気温でしたが、両チームとも最後まで走りきった熱いゲームでした。



 情況論ノート第12回

 ソ連型社会主義の実験と失敗の意味を問い直す。(こんなこと、現在は誰も振り向きもしないテーマであろう。)

 20世紀の初め、ロシアで成立した社会主義は、当初の目標とは異なり、資本主義世界システムにとって、周縁に位置する、閉じられたシステムに過ぎなかったが、民族自決主義に対して、反世界システム運動としての強固な基礎を与えた。

 また、ロシアの社会主義政権が、資本主義世界システムによる浸透圧力に抗して、工業化、近代化を自力で達成したことは、開発主義の先駆けであり、非西欧世界における民族自決に基づいた開発を鼓舞した。

 もうひとつ、安定性の不安と戦争の危惧によって高められた社会主義の実験的可能性が、資本主義経済システムの改良を促進することになった。



 ソ連型社会主義が果たした役割

 ①資本主義世界の方位の中で、孤立した農業地域を高度な産業社会へと発展させたことにより、後進国開発のモデルになった。

 ②資本主義世界で、安定した繁栄を求める国民へのメッセージとなった。

 ③中央計画経済としてみてもソ連型社会主義は失敗であった。

 ④資本主義の方位の中で、孤立した共同体をつくろうとする戦略としても失敗であった。



 ソ連型社会主義の崩壊が資本主義の未来にとって何を意味するか。

 資本主義が運動の不安定と軋轢を絶えず生み出し、この世界とその周縁に暮らす人々の労働と生活に動揺と苦難の種を不断に撒き散らす限り、その運動の内部から、社会主義の代替的プログラムが時代に見合った装いのもとに、多様な地域の異なる階層のレベルで、繰り返し提起されてくるのは必定である。

 今日の市場万能主義の歯止め無い浸透は、市場の社会的統御の課題を資本主義経済に突きつけるであろう。

 「ソ連型社会主義の失敗と冷戦後の社会主義の可能性」野口眞による。



 人類は、これからも壮大な社会実験を積重ねながら、より良き社会のあり方を模索していくのだろう。そこで構想される社会を「社会主義」と呼ばなくなったとしても、それは「社会主義」なのであろう。

 株と思想は、最低の時に買うものである。


コメント (2)
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