晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

『世界と日本の見方』

2007-07-16 20:13:43 | Weblog
 『17歳のための 世界と日本の見方 セイゴオ先生の人間文化講義』(松岡正剛著 春秋社 2006年刊)

 松岡正剛氏は、ネットに「千夜千冊」という千冊の本に対する膨大な書評を載せている位しか知りませんでした。しかし、若者を中心に人気を博しているらしく、この著書も帝塚山学院大学での講義をもとにしたものです。

 「世界と日本の見方」なる題名から、私たち「物事の見方・考え方」が大切世代は、哲学を基にした独自の歴史観や世界観が提示されることを想像したのですが、見事に裏切られました。

 高校の世界史、日本史の教科書を基本に、キリスト教や仏教など宗教の成り立ちからを中心に著者の博学振りを見せ付けられ、なるほどそういうことだったのか、などという知識は、あちこちに散りばめられていますが、これを以って世界を、日本をどう捉えるかは、私には全くピンと来るものがありませんでした。

 確かに、民族の感性や考え方の根底に、宗教的なものがあるのでしょうが、それが全てのような見方を、17歳の若者に教え込むのは、一面的であり、大変危険で有害と思います。

 多様で多面的な社会について、社会科学的な見方を基礎として捉えることを教えなければならないでしょう。

 

 若い人たちへ、どんなにたくさん本を読んでいても、こんなくだらない奴をカリスマのように扱ってはいけません。

 この混沌とした社会を捉えるのは、気合と努力あるのみ。「全世界を獲得するために!」

 

 
 

 

 
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