調べる項目は、白血球数、PCV、乳酸値。
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PCVは脱水の指標で、腸閉塞を起こした疝痛馬では数値が高くなってくる。
40%未満だとまず安心。
45%未満だと異常の程度は軽い。
45%以上だと何かが起きている可能性が高くなる。
50%以上だと何もないことは考えにくい。
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PCVは脱水の指標だが、診断だけでなく予後にも関わってくる。
結腸捻転馬の来院時のPCV値と生存率を調べたことがある。
40以上45未満では90%(ほとんど大丈夫)
45以上50未満では94%(駄目になることはほとんどない)
55以上60未満では61%(かなり危なくなって来る)
60以上65未満では56%(かなりの率で駄目になる)
65以上70未満では53%(半数近くが駄目になる)
70以上19%(助かるのは珍しい)
すこし古い成績なので、今は全体にもっと生存率は高くなっていると思う。
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乳酸値もけっこうあてにしている。
腸管に虚血部(血が通わないで紫色になるような部分)があったり、全身的にも嫌気的な解糖が進むと血液中の乳酸が高くなる。
乳酸値は運動時にもかなり上昇するので、痛い最中でドタバタしていると腸管の状態以上に上昇していることがあるが、
腸管が虚血になるような疝痛で乳酸値が正常値ということはほとんどないし
極端に上昇していると、ただの風気疝ということは考えにくい。
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簡単に
手早く
全血で乳酸を測定できる。
お問い合わせは右の電話番号へどうぞ(笑)。
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きのうは当歳馬の肢軸異常の矯正手術 single screw法。
1歳馬の結腸左背方変位の開腹手術。
休養馬の外傷。
当歳馬の臍ヘルニア整復手術。
当歳馬の上唇の外傷。
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今日は当歳馬の小腸閉塞の開腹手術。
1歳馬の飛節の骨軟骨症の関節鏡手術。
血液検査。
当歳馬の両後肢の屈腱弛緩のバンデージ巻きとダーリックシュー装着。
当歳馬の足根骨崩壊のx線撮影。
あまり一般的な項目ではないので測定方法に関心がありました。
経験の積み重ねがなければ調査も易学になりがちと思います。
易学に根拠らしきものを与えない様に省みることが必要不可欠でしょうか。
そのあたりスムーズな方こそセンスがあるという事になるでしょうか。
昔は乳酸を測定するのはたいへんでした。採血したら除蛋白して、特別なキットで測っていました。それに比べると雲泥の差です。
私はTVの占いを苦々しく思っています。何の根拠もなく人の運命や行動を左右するようなことを公共の電波を使ってよく平気で流すものだと思います。
疝痛の診断・開腹手術の判断は最終的には「勘」かもしれませんが、それは疫学的経験によるものです・・・よね?
ありがとうございました
疝痛が長引く際は、開腹術手段を持たない私は常に変位・捻転等の重大事を頭に入れ治療します
ある程度は、経験で予断がつきますがいつも手際よく開腹術をなさってるhig先生を訳も無く羨ましく思っておりました。(それによって馬を助けるからです)
数字も教えていただいたし、開腹術を持たない獣医はいかにして早く疝痛の予後を診断して開腹術のできる設備に送るかに馬の命がかかってるのですね。
開腹術をやらなければ助からない疝痛があるというのは事実ですから!
大変参考になります。
私のところでも馬の疝痛の開腹手術はほとんどしてませんが
どの獣医師も、牛ではいやと言うほどやってますので
手術が出来ないのではなく、馬の数が少なくて適応症がなかなか見つからないという事情もあります。
麻酔(トリプルドリップのみ…)管理など、ハードルは高いですが
いざという時のために勉強を怠らないようにしたいと思っています。
「どんな環境の馬でも疝痛は最大の死因の一つ」ですし、それも悲惨な死に方をしますから、早く診断して処置することが大事ですよね。
記事がお役に立てば幸いです。
重種馬はサラブレッドに比べると痛みの表現がマイルドで、診断が難しい気がします。
きのう、おとついと当歳、1歳の開腹手術をしましたが、切り始めてから縫い終わるまで1時間ほどでした。牛の開腹手術に慣れている獣医師なら、トリプルドリップでもできなくはないか・・・・とも考えます。
関西の乗馬クラブで馬の仕事に携わっております。
お教え頂きたいのですが、
近くに、開腹できる設備のある病院がないのですが、
もし、馬運車で何とか開腹できる病院まで
行ったとして、開腹手術の成功率はどれ位なのでしょう?
タイムリミットは、どれ位なのでしょう?
到着までに悪化したり、しないのでしょうか?
お教え下さい。お願いします(。-_-。)
追伸・一番近くて、三時間高速に乗って、大阪府立大獣医学部に
たどり着くことができます。
はじめまして。まず受け入れ側の問題があります。疝痛は365日24時間いつでも起きます。馬の麻酔や手術ができる先生がいるかどうかの問題があります。それらの問題がないとすれば、疝痛が始まって5時間で開腹手術ができる病院へ運べばそうそう手遅れにはならないと思います。しかし、実際には厳しい状況ですね。