ゆうべは、9時前に呼び出された。
分娩5日後の繁殖雌馬の疝痛。
分娩前にも疝痛を起こしていて、前の日にも疝痛を起こしている。
枠場に入れたり、後肢に物が触ると大暴れする馬なので、直腸検査も超音波検査もしにくい。
PCV43%、乳酸値1.0mmol/l、WBC10,000/μ?。
痛みはあるがそれほど激しくはない。
フルニキシンはわずかしか効かないが、メデトミジンだと20-30分鎮静される。
痛み止めを使いながら高張食塩水を2?、そのあと酢酸リンゲルを8?。
蠕動が出てくれればと思ったのだが、痛みは止まらず、直腸検査で腸紐の緊張が確認されたので開腹手術を決断。
結腸左背側変位だった。
2時間無駄にしたようなものだが、開腹手術適応を慎重に判断するためには必要な時間だった。
(直腸検査も超音波検査も簡単にはできない馬には;笑)
寝たのは1時半。
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明け方、5時に起こされる
別な繁殖雌馬の疝痛。
こちらは分娩予定日まであと2ヶ月。
痛みは激しくはなく、間欠的。
PCV50%、乳酸値0.8mmol/l未満、WBC10100/μ?。
直腸検査では妊娠子宮だけ。
超音波画像診断で結腸左背側変位は否定(左腎臓が確認できた)。
膨満はしていないが、内容が滞留した小腸らしき消化管あり。
メトクロプラミドを入れた持続点滴をしながら様子を観る。
結局、午後開腹手術を決断する。
小腸閉塞か、あるいは結腸便秘。と推測していたが、小結腸閉塞だった。
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夜、さらに別な繁殖雌馬の疝痛。
昨年、結腸捻転で開腹手術歴あり。colopexyしていない。
癒着疝かと思ったが、結腸捻転の再発だった。
新しく試している方法でcolopexyする。
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今日は、この他に3歳馬の上腕二頭筋の滑液嚢炎のBursoScopic Surgery 滑液嚢鏡手術。
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おやつか?
遊ぶか?
・・・・・なんだ・・・とうちゃん
仕事か・・・・
上腕二頭筋腱はすごいですよね。そこが痛くなると馬は前に肢を出せなくなります。
電解質液と等張糖液の配分も課題ですね。乳酸を気にしているわけではありません。
酢酸リンゲルもまた新しい輸液剤で検証が必要でしょうね。
協力的でない患者さんは危ない患者さんでもあるので、疲れてくると要注意です。
colopexyの新しい方法はいずれ紹介したいと思います。併発症が少なくなるかどうかは数年の蓄積が必要です。
相棒とは今日も散歩する時間がありませんでした;涙。
大変な時期ですね、疝痛の手術がそんなに多いとは、想像外です。。
こちらのほうでは、繁殖もなく、エサが乾草など購入物ばかりのせいか季節性はあまり感じないとおもいます、、、just an anecdote, 正確には記録を見直さなくてはイケマセン^^;
馬の肩を開いてみて、すごいですね!馬の上腕二頭筋腱!・・・萌えます^^*(ヒトには特に感じないんですが)
先日も伏臥で肘をついている姿勢の馬の肩を、これ全部腱だ~☆鎖骨がないからこの体勢しんどかろう~となでていました(変態?)
ヒトやカンガルーがよく寝そべって肘をついて頭を上げて長時間いられるのは鎖骨のおかげでしょうね?寝ているカンガルーが妙におじさんぽく見えるのもーー;
犬も鎖骨がないからわんくんの写真のような体勢でじっとしていられませんよねー^^☆
継続した酢酸リンゲルの使用はクロールバランスを考慮した結果でしょうか。
クロールの急速過剰で生じるアシドーシスを考えるときに、高張重曹投与の意味を考えてみたりもします。
かつても出た話題ですから、繰り返すこともないですが。
子牛はどうも筋肉量が足りないせいか、酢酸リンゲルをうまく代謝できない場合があるようです。
教科書通りにはいっていないようなので、下痢のアシドーシス補正には簡単に使えないと思っています。
ときには静観したり、時間に追われるように手術をしたり、そういうことにも判断が必要で、緊張の毎日なのだろうと思います。
おんまさん、だいじょぶだよ、とわかってもらえるようだといいのでしょうけれど。
診察や、投薬などがスムーズにすすめられるように、普段からお世話するなかで教えておくといいのでしょうけれど、なかには難しいおんまさんもいるんですね。(うちの鶏、協力的ではありますよ。(^_^;) いつか獣医さんのお世話になるのかなぁ?)
colopexyの新しい方法は以前にも導入があったように思いますが、術後の経過はいかがですか?
オラ君、外で眠るのは、hig先生の生活時間のためもあるでしょか?
お疲れでも、オラ君に添い寝なさらないように。