閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

「お」の謎

2012-01-06 09:46:38 | 

お正月の話。
おせちのお煮しめを食べながら、とつぜん、
「おにしめの『おに』って何?」とMがきく。

「えーっとねえ、おにぎりの『おに』と同じ」
「おにぎりの『おに』って何?」

この人はときどきこういう変な質問をするのです。
(前にも「横縞って邪(よこしま)なの?」とか
「らちがあかないのラチって拉致のラチ?」とか・・)

「おにぎりは、鬼を切る、でしょ」
「へー」
「おにしめは、鬼を絞める!」
「ほー」

こういう人を相手にでたらめを言うのは面白いけど、
わざとなのか、本気なのか、よくわからん。

「接頭語なの」
「セットーゴって何?」
「お煮しめ、おにぎり、お餅、お雑煮、お正月・・」
「あ、そうか。『煮しめる』の『にしめ』に『お』がついたんだ!」

はい、よく気がつきました。

「じゃあさ、なんで卵焼きには『お』がつかないの?」

なんか5歳児が質問をしているみたいですが、
この人はわたしより5つ上の辰年生まれなのよ。

しかし、そう言われてみれば・・
伊達巻、田作り、昆布巻き、黒豆には「お」がつかない。
かまぼこ、きんとんにもつかない。
お芋は言うが、お栗は言わない。
おなます、お大根は言うが、おにんじんは言わない。
お刺身、お醤油は言うが、おわさびは絶対言わない。
お屠蘇、お箸、お皿、お重箱、などは普通。
お鏡餅は・・? おかがみ、おそなえって、言いますね。
でも、しめ飾りに「お」をつけると変になってしまう。

「お」がつくものと、つかないものの違いは何だろう。
敬われるかどうかの条件が、いまひとつ明確でないようだ。
おキャベツ、おトマト、とは言わない。
原則として、外来語にはつかない、という気がする。
(でも、おビールは、言う人もいるか・・)
何か隠れた法則があるのか、それとも単なる慣習だろうか。

(ついでに・・「ごはん」だけどうして「ご」がつくんだろう。
炊く前は「お米」で、炊いたら「ご飯」になる謎)

「お卵焼きとは言わないけど、おたまじゃくしとは、言うよね・・」

と、うっかり答えたら、食事中の話題としては不適切であった。
(おたまじゃくしは言うけど、お蛙は言わない。とか、
連想がどんどん変なほうへ行ってしまう。
あれ? お帰りは言うけど、お行ってらっしゃいは言わない)

「じゃあさあ、伊達巻の『だて』って何? 伊達政宗の伊達?」

・・きりがないです。
子ども電話相談室にでもきいてみたら。

 

本日のアザラシ。

 

・・じゃなかった。さんちゃん。

「なんだよぉ」

 

コメント
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