閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

こだまとポケ

2007-06-07 19:55:00 | 日々

猫のこだま、15歳。
犬のポケ、推定10歳。
先日、あいついでこの世を去りました。

こだまは捨て猫。
うちに来たのは2ヶ月くらいの子猫のとき。
穏やかな人なつこい性格で、「子守り」が得意で、
Kは小さいころずいぶんお世話になりました。
『かおるとみんな』という本に出てくる猫がこだまです。
ほんとうにあんな感じでいつもそばにいました。
後足で立たせると3歳の子の胸まで届きました。

あとから来たどの猫にも、こだまはフレンドリィでした。
ふかふかの長毛なので、いつも誰かの枕になっていました。
一昨年に来た黒猫きょうだいの面倒もよくみて、
黒猫ズが遊びに出かけると必ず自分もついていき、
とくに真鈴と並ぶと「おじいちゃんと孫娘」のようでした。

どっしり太って抱き上げられないくらい重たかったのに、
冬が終わるころから急に目立って老けこみ、
毎日ゴハンには欠かさず顔をみせていたけれど、
だんだん食べられなくなっていきました。
死んだときはほんとに軽く軽くなって…
抱いたらなんだか鳥みたいに軽くなっていました。


ポケも捨て犬。
値札のついたままの真新しいキャリーケースごと
道端に置いていかれた犬です。
子犬ではないけれど成犬にもなっていない頃。
「コーギーの雑種かな」と獣医さんは言いました。
活発に動き回る犬だったからテリア系だと思います。

それまでどんな飼われ方をしていたのか、
首輪もリードもつけたことがなかったようです。
ボールが大好きで、くわえたら噛み破るまで離さない。
「ちょうだい」と言って離すことを教えようとしましたが、
10年たってもやっぱりだめで、「おすわり」がやっと、でした。

ポケが来たときは、先住のルポとピアという犬もいて、
3匹つれての散歩もにぎやかでした。
これで20年ぶりくらいに犬のいない家になりました。


きょうも台所に立っていると、
「にゃ」と短く鳴いてゴハンをねだる声が足元で聞こえる。
八重桜の下では、ぱたぱた尻尾を振っているのが見える。
いなくなってしまったあとも、何日か、何週間か、
こうやって残像がそばにいてくれます。
ありがとう、こだちゃん、ポケ太。

コメント
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