閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

Nocturnal

2007-06-21 14:55:36 | 日々

夜、外がざわざわしている。
木の葉が風に揺れる音。川の水音。
それに混じって、何かの足音やら、キャアという鳴き声やら。
出てみても、どうせ何だかわからないけれど、
ライトでくるくる照らしてみていたら、
庭先から川のほうへ降りる階段を
もそもそあがってくる生き物がいます。

何かが道をやってくる…。

おなじみムジタ君です。
見回りご苦労さま。
(一応わが家の夜間警備員という身分なので…)

ムジタ、まっすぐこっちへ来ます。
しかし、ぜんぜん前を見ていない。
アナグマって視力は弱いそうですが、
そんなに下向いたままで歩けるのか。
ライトをまともにあてても気がつかない。
黙々とひたすら直進してくる。
その正面に、わたしは立ってるわけです。
どうするんだろう。
ぶつかるよ?
ぶつかって、驚いて、がぶっ、なんて、嫌だよ?

あと50センチ、というところまで迫ってきたので、
さすがにこっちもあせりまして、

「すとーっぷ! ばっくばっく!」

…と、なぜか英語になってしまった。

ようやく立ち止まり、きょとん?と顔をあげたムジタ。
あ、そう、という感じで向きを変えて、
すこすこすこ、と逃げていく。

どうも「野生動物」のイメージと違うんですが。
こんなトボケた動物でもちゃんと暮らしていけるのかなあ。
次回はフランス語で「ぼんそわぁる」と言ってみよう。

近隣に住み始めて2年目のTさんから電話がありました。
「夜な夜な口笛のような不気味な声で鳴くモノがいるんだけど」
ああ、それは、ヌエという妖怪。
出るんだよねー、雨の前の蒸し暑い夜なんかに。
頭はサル、体はタヌキ、手足はトラ、尾はヘビという…

…のは伝説で、その正体はトラツグミという、ごく地味な鳥。
現代では妖怪よりUFOの交信音と間違えられることが多いとか。
夜行性の鳥は、フクロウの他にも意外と多く、
この季節、ホトトギスもよく夜中に鳴きながら飛んでいますが、
あれはどうして妖怪にされなかったのか。
トラツグミにしてみれば不服かもしれない。

さて、猫は夜行性、でしょうか?
うちの猫どもは夜も昼も同じくらいよく寝ております。

コメント
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