レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

しおりやブックカバー

2006-07-18 18:13:00 | 
 読書そのもの以外の本にまつわる楽しみとして、しおりやブックカバーなどがある。

「なに色になさいますか?」
「有隣堂」では、文庫本を買うとレザック紙のカラーのカバーをつけてもらえる。なんとなく思い立って、10色そろえた。中々使いやすい。
 レジにある色見本は、実物と微妙に色が違って見える。さああと2色だ、というときにいつもと違う店に行ったら、黒はともかくもう一つが、「あれ、茶色だと思ったけど、「ワイン」?」、その後物好きにも「いつもの店」で確認したら、やはり同じ色だった。並べ方によっても印象が違ってくるのだな。

 しおりにも、ときたま思い出したように凝ってみたくなる。本屋の店頭で可愛いのがあればなるべくもらってくる。もっとも、気に入り具合は失くしたときに焦って探すほどであってはいけない、ちょっと楽しみという程度が適切だ。
 神保町にしばらく行ってないが、書泉グランデのしおりや袋は季節感があって良い。それの宣伝のページがないだろうかと検索したらこれが出た。
「本屋のさんぽ径 」
本は、どの店で買っても同じ値段同じ内容なので、別のところで差別化がいるだろう。
・・・もし店によって内容が変わってたらたいへんだな。
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「コミック」「劇画」

2006-07-18 18:00:17 | マンガ
私たちの慣れ親しんでいる類のマンガをどういう名称で呼ぶか。ひとコマ・4コマと区別してストーリーマンガを「コミック」ということはけっこうある。その作者を「コミック作家」などと称することもあるが、少なくともこれには抵抗を感じる。「マンガ」では軽そうに見えるという前提ゆえではないだろうか。
 出版業界では、雑誌は「コミック誌」、単行本を「コミックス」と呼ぶそうだが、どうも近頃、2chなど見ていると、単行本を「コミック」と書くことが珍しくない。そりゃ、本来の英語ではcomic strip の略でcomicsと使うという例もあるし、日本でマンガ単行本を「○○コミックス」というレーベル名で多く出すことからきた慣習だろうから、「ス」のあるなしにそうこだわることは妥当でないだろう。しかし、『○○』はまだコミックになってないの?なんて質問があると、いや始めからコミックだってば、と私はつっこみたくなる。
 「劇画」は、50年代(昭和ではない)、まだ貸本が主流であったころに発生したという。デフォルメをこととした「マンガ」と違い、写実性を重んじる。チャンバラやアクションなどの殺伐としたものが多かったので、当時はむしろ「マンガ」よりも野蛮なものと見做されていたそうだ。
 しかし、マンガに詳しくない人々はこのへんの区別にでたらめである。線が複雑でシリアスな話は劇画、単純な線で笑えるのはマンガだと思っている。『ベルばら』を「劇画」と書かれると私は不愉快だ。あれのどこが写実的な絵なものか。基本的に少女マンガは劇画ではない。劇画ふうの絵も中にはあるが。
 「マンガ」よりも「劇画」といったほうが少しは高級そうだと勘違いしているという面もあるだろう。「コミック」という呼称を選ぶことにも、「マンガ」への蔑視はたぶん含まれている。MANGAが国際語(?)になりつつあるようだが。
 どういうサベツがあろうと、もてはやされようと、マンガはマンガである、読者は面白いものを求める、それだけだ。
ーー本音言えば、日本マンガの進出をどんどん進めてほしいけどね。私個人も好きなヤツを!

 つけたし。映画やテレビドラマを「劇画的」という評することがある。荒唐無稽な設定やハデな展開について言うようだ。由来からしてこれも間違っている。
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