弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

「はやぶさ」帰還から1日

2010-06-14 22:37:27 | サイエンス・パソコン
はやぶさの帰還から1日が経ちました。

本日は朝から日帰りの大分出張でした。夕方、大分空港の待合室でテレビを見ていて、ニュースではやぶさ帰還の映像を見ました。まずは和歌山大学が撮影した映像、そしてNASAの観測機が撮影した映像です。

天空に光の束が走っています。大気圏に突入したはやぶさがばらばらに分解し、一つ一つが熱せられ、燃え尽きていく様子です。光りながら後方に取り残されていくのは軽い部品なのでしょう。ばらばらに拡散した光が次第に消えていく中、右下に明らかに様子の違う光の点があります。一定速度、一定の光度を保って進んでいきます。「あれがカプセルだ」とすぐにわかりました。

ちっぽけなはやぶさ本体だったはずですが、こうして天空に分散してそれぞれが光り輝くと、大きな存在として迫ってきます。あの光っている一つ一つが、太陽電池パドルであり、高利得パラボラアンテナであり、イオンエンジンであり、サンプル採取筒であるかもしれません。ああ、はやぶさは散華しているのだ、そう思うと胸に迫ります。
はやぶさ本体が輝きながら消滅していく中、カプセルはそれを振り向きもせず、真一文字に進みます。散華したはやぶさ本体の遺志を引き継ぎ、サンプルを地上に届けるというという役目を全うするために熱に耐えているのでしょう。そしてそのカプセルも光を失いました。

7年間の責務を全うしたはやぶさ本体が消滅することを惜しいと思っていたのですが、しかしこうして散華する様子を目の当たりにすると、はやぶさは自身の存在を我々の脳裏に焼き付けるために、燃え尽きていったように思えてきます。

その後、大気圏に突入したカプセルは十二分に役割を全うしたようです。Hayabusa Liveから追いかけてみました。
<「はやぶさ」広報班 6月13日 23時00分(日本時間)発信>
 分離したカプセルからのビーコンが確認されました。
<「はやぶさ」広報班 6月14日 00時05分(日本時間)発信>
ヘリコプターでカプセル本体を捜索した結果、WPA内において、目視により確認しました。(「はやぶさ」:ヘリコプターから撮影したカプセル本体の画像
※WPA : Woomera Prohibited Area (ウーメラ実験場(立入禁止区域) )
<「はやぶさ」広報班 6月14日 15時05分(日本時間)発信>
熱シールドの捜索結果に基づき、WPA内にて発見しました。
明日以降、熱シールドの回収作業に入ります。
<6月14日 17時41分(日本時間)発信>
日本時間2010年6月14日16時08分、はやぶさカプセルの回収作業を完了しました。
なお、現段階でカプセルは破損していない模様です。

これ以上はないという完璧な結果を残すことができました。

再突入の映像をネットで確認しました。
NASAの映像はこちらNASA Airbone Observing Campaign(NASA))です。よくぞ観測機で撮影をしてくれたものです。
私がライブで観ることができた和歌山大学宇宙教育研究所です。こちらでは50MBの映像も入手することができます。
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