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食猪肉 蘇軾

2014-07-15 05:06:16 | 文学
赤壁の賦で有名な宋の蘇軾の古詩を紹介します。

食猪肉

黄州好猪肉
価銭等糞土
富者不肯喫
貧者不解煮
漫著火
少著水
火候足時他自美
毎日起き来打一碗
飽得自か家君莫管

猪肉ヲ食ラフ

黄州猪肉好シ
価銭ハ糞土ニ等シ
富者は不肯(あえて)喫(く)ラハズ 
貧者ハ煮ルヲ解セズ
漫(ゆるや)に火ヲ著(つ)ケ
少シク水ヲ著(つ)ケ
火候足レル時他(それ)自(おのず)カラ美(うま)シ
毎日起キ来リテ一碗ヲ打(つく)ル
自家ヲ飽カシ得レバ君管スルコト莫レ

 「訳」

黄州の猪肉は上質で、値段は土のように安いというのに、金持は食いたがらないし、貧乏人
は調理法を知らない。
ゆっくり火をつけ、水は少なめ。
十分グツグツ煮れば、自然にうまくなる。
毎日起きたら一碗作る。
自分で腹いっぱいになればそれでいい、他人の知ったことでない。
 
 「鑑賞」

高級官僚の蘇軾が、左遷された黄州時代に賦した詩です。当時、豚の肉は庶民の食べ物であったようです。
東坡先生が作ったことから後世にまで有名になりました。東坡肉(トウポンロー)、豚肉の角煮
は、中華料理の定番であり、広く食べられています。

 石川忠久 「NHK 漢詩紀行 (二)」 日本放送出版協会

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