ある本を読みましたら、不適切な日本語が広範囲に使われていることが指摘してあり、私は大いに反省させられました。
あいまいで知性のない表現:
「テレビでこう言っていました。」
「みんなが言っています。」
外国語の多用:
「エレメント」「ストレングス」「インセンティブ」、日本語で言えるのに。
自己中心的な表現:
「よくわからないのですが」
「どこがいいのか、さっぱりわかりません。」
「つまり、どういうことですか。」
「○○に決まっている。」
「話は違いますが」
「そういえば、私もこの前・・・」
場違いな表現:
「やばいですよ」 (下品)
「あがり、お願い」 (業界用語を知ったかぶり)
「仕事をやらさせていただきます」
「本を読まさせていただきます」(バカ丁寧でおかしい)
「手紙を出ささせていただきます」
「そんなもんだよ」
「そんなこと、わかっている」
ワンパターンな表現:
「今の若者は」
「幕末の志士たちは・・」
「○○人は・・」(イタリア人は、などと思慮なく一括りにする)
「政治家は自分のことしか考えていない」
「日本人の心のふるさと」
「これだから、日本人はダメなんだ」
「弱者の立場に立って考えたら」
「地球環境のために」
「ソッコー」
「かわいい」
「なにげに」(「なにげなしに」が正しい)
「あの人はすごい」(どこがすごいのかわからない)
理性のない表現
「むかつく」
「こんな仕事やってられない」
「わからないから教えてください」
「君にはわからないだろうけど」
「そこを何とか」
上記の例は、どこがおかしいのか私にはよくわからない言葉もありましたが、具体性や知性が感じられない表現であると、筆者は指摘しています。
日本語は、単語を「テニヲハ」という助詞でつないだ膠着語です。揺れ動く感情を連綿と綴るのには適していますが、過剰な水分を取り除くと骨格となる論理が見えないことがあるそうです。それに反して英語は、主語・述語・目的語が明確です。
さて、2008年に放映されたNHKの大河ドラマ「篤姫」を、最近、全編通して見直しました。江戸城大奥で使われている日本語は、丁寧、明晰で、しかもゆったりと美しく発音されていました。ここには雅で格調の高い上品な日本語がありました。
「とんでもございません」などという誤用はなく、正しく「とんでもないことでございます」
と言っていました。古来の美しい日本語をたっぷり聞くことができました。
樋口裕一 「バカに見える日本語」 青春出版社
あいまいで知性のない表現:
「テレビでこう言っていました。」
「みんなが言っています。」
外国語の多用:
「エレメント」「ストレングス」「インセンティブ」、日本語で言えるのに。
自己中心的な表現:
「よくわからないのですが」
「どこがいいのか、さっぱりわかりません。」
「つまり、どういうことですか。」
「○○に決まっている。」
「話は違いますが」
「そういえば、私もこの前・・・」
場違いな表現:
「やばいですよ」 (下品)
「あがり、お願い」 (業界用語を知ったかぶり)
「仕事をやらさせていただきます」
「本を読まさせていただきます」(バカ丁寧でおかしい)
「手紙を出ささせていただきます」
「そんなもんだよ」
「そんなこと、わかっている」
ワンパターンな表現:
「今の若者は」
「幕末の志士たちは・・」
「○○人は・・」(イタリア人は、などと思慮なく一括りにする)
「政治家は自分のことしか考えていない」
「日本人の心のふるさと」
「これだから、日本人はダメなんだ」
「弱者の立場に立って考えたら」
「地球環境のために」
「ソッコー」
「かわいい」
「なにげに」(「なにげなしに」が正しい)
「あの人はすごい」(どこがすごいのかわからない)
理性のない表現
「むかつく」
「こんな仕事やってられない」
「わからないから教えてください」
「君にはわからないだろうけど」
「そこを何とか」
上記の例は、どこがおかしいのか私にはよくわからない言葉もありましたが、具体性や知性が感じられない表現であると、筆者は指摘しています。
日本語は、単語を「テニヲハ」という助詞でつないだ膠着語です。揺れ動く感情を連綿と綴るのには適していますが、過剰な水分を取り除くと骨格となる論理が見えないことがあるそうです。それに反して英語は、主語・述語・目的語が明確です。
さて、2008年に放映されたNHKの大河ドラマ「篤姫」を、最近、全編通して見直しました。江戸城大奥で使われている日本語は、丁寧、明晰で、しかもゆったりと美しく発音されていました。ここには雅で格調の高い上品な日本語がありました。
「とんでもございません」などという誤用はなく、正しく「とんでもないことでございます」
と言っていました。古来の美しい日本語をたっぷり聞くことができました。
樋口裕一 「バカに見える日本語」 青春出版社
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