山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

07北海道の旅: 第35日

2007-08-05 05:37:00 | くるま旅くらしの話
台風の影響なのか、朝から雨。最近は台風の進路予報は殆ど外れなくなってしまい、がっかりするくらいだ。時には予報をひっくり返してロシアの方にでも行って貰いたい。(これはユーモアを超えた不謹慎な発言だとは思うが) 結果的には、大した風雨もなく倒木などの心配もなくて良かった。今日は雨の中を買い物に市街地まで4キロほど歩いて往復しただけで、あとは終日車の中で過ごす。午前中はテントの中で煮物。相棒はずーっと裂き織り作業なので、邪魔にならないように気を使って、車の中では寝床に上がって(バンクベッドと呼ぶ二階部分が寝床になっている)読書兼昼寝。これは無上の楽しみなのだ。宮部みゆきの「あかんべえ」を読み終え、菅江真澄の遊覧記1冊を読み終える。宮部みゆきという人は優れた作家だ。若いけど尊敬している。今回の作品は、お化けの世界を使って、人間という生き物の心の深奥を巧みに描いている。彼女の作品の殆どを読んでいるが、読む度に感心させられる。たいへんな才能を持った人だと思う。次の作品が楽しみだ。菅江真澄という人は、江戸時代の旅行家のような人だ。旅行家と言っても単なる紀行作家のような人ではない。地誌や歴史・民俗の探求家のような記録を残された人だ。佐竹家との関わりがあった人で、今でも秋田県を通ると「菅江真澄の道」という案内板が目につくことが多い。往時の奥州や蝦夷地を巡った時の記録が遊覧記として纏められ、宮本常一・内田武志偏訳で東洋文庫から出ているが、読んでみると往時のことが詳しく丁寧に紹介されていて、たいへん興味深い。遊覧とあるが、決して遊んでなどいない。全5巻を2年経つた今でもまだ読み終えていない。まだあと1冊残っている。江戸時代の命がけの旅に比べて、現代のくるま旅は何と恵まれていることだろうか。読む度にその有り難さを思い、菅江真澄という人のエネルギーの大きさを思うのである。いつの間にか眠り、目覚めては読み、又眠って、あっという間に一日は過ぎて行った。明日天気が回復したら、中標津町の開陽台にでも行ってみようかと考えている。
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